近年、大地震や豪雨水害の発生が相次ぐなか、市民にとっても「防災・減災」は非常に身近な話題となっています。以前と比べ、防災の知識に触れることが増えていますが、わたしたちは覚えた知識をマニュアル化してはいないでしょうか?
この番組では、四季に合わせた「防災・減災」のトピックをあらゆる視点で紹介します。
パーソナリティーを務めるのはアウトドア防災ガイドのあんどうりすさん。
アウトドアで出会ったスキルを楽しくわかりやすく話してくださいます。
アウトドアって大変そう…防災って難しそう…そんなことないんです。
気がついたら防災の知識が身についていた!そんな時間になるはずです。
第77回となった今回のテーマは
「 水のうの活用 」
9月、10月と毎年台風による被害が発生しています。
今日は水防として活用できる「水のう」についてご紹介します。
家庭でも簡単につくることができる「水のう」
どのように活用できる?
詳しくはラジオライブラリーでお聞きください。
音声をお聞きいただきながら、文字で情報やデータをご確認ください。
放送音源
文字情報
Yahoo!記事の反響、NHKの生放送にも!
今週は水のうについてお話ししたいと思います。
水のうというのは、土のうの水バージョン!ですね。
浸水してきそう!土のうが必要だ!って時に、市役所や区役所に取りに行って持って帰るのも大変ですよね。重いですから。
実は、簡単に準備することができる「水のう」というものがあります。
国土交通省や行政のサイトでも作り方が書いてあるんです。
それを、先日の台風10号の際にYahoo!ニュースの記事で紹介しました。
Yahoo!ニュース
台風前にやっておきたいこと 「水のう」作り。洗濯機の排水口対策は忘れがち。行政の資料がわかりやすい
この記事が公開されたら結構な方が見てくださったようで、その反響のおかげで、NHK ニュースシブ5時という番組の生放送にも出演させていただきました。
でも生放送ですよ!私そんな喋るの自分で得意じゃないと思っているので(笑)
大丈夫かなぁ??と思ったんですが。
FM 西東京の皆さんに鍛えていただいていたおかげで(笑)
なんとかアドリブが多くても喋れるようになりました!
そもそもこの水のうの話題、そんなに反響があるものだとは思っていなくて。
あくまで水のうというのは臨時のもので、ものすごく効果があるとか、ぜひぜひ!っていうものではないんです。
それよりかは専用の製品を買ってもらう方がずっといいんです。残念ながら。
例えば、玄関に防水シートをぴったり貼ることで水を止める「止水シート」というのも販売されています。値段は5000円ぐらいからあります。本当はそちらの方を買っていただく方が安心です。
でも、台風が来るまでちょっと時間がない!というような時のために、行政でも紹介している水のうの作り方を紹介します。
水のうの作り方
- ビニール袋45 L ぐらいのものを3枚用意
- これを重ねてその中に水を入れていきます
- 1/3から半分ぐらいまで水を入れたら口を固く縛ってください
これだけです。
▶埼玉県草加市HP内「水のうの作り方」こちらも参考になさってください。
以下草加市HP「水のうで我が家を守ろう!~家庭での簡易水防~」より引用
水のうを玄関などに置いていただくときに、そのまま置くと、水の重みで「スライム」みたいにペタンとなってしまって、あまり高さが出せない場合があるんですね。
なので、ダンボールの箱を用意して、その中に水のうを入れる。
そしてダンボールを重ねて置いておく。
このように水をせき止めるダムみたいなものを作ったりすることがあります。
たくさん水を入れる方が重しにはなるんですが、持ち運ぶのが大変だったりするのでね。ご無理のない範囲でやってみてください。
作った水のうを玄関の外側や内側に置いたりします。
外側・内側どちらに置くのがいいの?って思いますよね。
これは外からの水を防げるというところでは外側に置く方がいいですが、内側に置いても両方でも構いません。
外側の水のうは下手すると流れていっちゃうということもあります。
なので内側にも置いておいた方がもしかしたらいいかもしれません。
ただ玄関の外に土のうや水のう類を置いてしまうと、家の中に入れなくなってしまう可能性があるので、別に入り口は確保しておいてくださいね。
水のうの設置
実際にYahoo!のこの記事を読み、水のうを作ったという方からご連絡をいただきました。
「なんとか浸水を止めることができました!」と話してくださったのですが、「その時2 リットル のペットボトルが6本入っているダンボールが使えたよ!」とのことでした。あれは横に持ち手もあり運びやすかったし、良かったよと仰っていました。
その中にビニール袋に水を詰めた水のうを何個か入れていただいて壁を作る。
そのダンボールを三つぐらい重ねて、それらを全部ブルーシートで囲む。
ブルーシートで覆ってしまえば、ダンボールを濡らさずに済むようになります。
またそうすることで一つの大きな塊のようにするというやり方もあります。
ブルーシートの置き方だったり、ブルーシートを貼る方法とか、色々あります。
ですが、ブルーシート自体の防水効果というのもそれほどではありません。
水のうも含めて、これらはあくまで簡易的なもの、とりあえず何とか水を止めてくれたら…というものだと思って使っていただければと思います。
他にも使える!水のうの活用例
まずトイレ。
水害時は玄関からの浸水だけでなく、トイレの水が逆流してきちゃったりということもあります。
これを防ぐためにも水のうが使えます。
トイレの便器の蓋を開けてそのまま水のうをぼちゃっと入れてしまうというやり方。
それから洗濯機の排水溝。
ホースが挿してあるところです。
そこのホースを取って蓋をしてしまう。
それからお風呂。
備えとして地震の時に水を貯める方がいらっしゃると思いますが、スロッシング現象により水が出てきてしまう場合があります。
水害時はその恐れはありません。水を貯めてください、大丈夫です。
その際、湯船に水を貯めていただくんですが、排水溝のところは水のうで蓋をします。
その他、地面から水が上がり、床下収納の蓋が開いちゃって浸水してきた!なんていうこともあるので、そこにも重しの代わりとして水のうを置いておく。
別に水のうじゃなくてもいいですけどね。何か重しになるものをぜひ置いておいていただければと思います。
あくまでも「即席の備え」というつもりで
ただ、気をつけていただきたいのは、大切なのは早め早めの避難です。
ハザードマップを確認して、浸水が深い地域の人たち
逃げるのに時間がかかる人たち
氾濫流が速すぎて、家屋が倒壊…というようにハザードマップに書いてある地域の人たち
こういった皆さんは、水のうを作るよりも早く逃げていただく方が良い場合もあります。
水のうを作るのってを結構楽しいんですね(笑)
目的が「水のうを作ること」になっちゃって、気づいたら逃げられなくなった!
なんてことになったらいけません。
また水のうは水をせき止める専用のものではないので、完璧な防水、水をせき止める効果というものは期待しないでいただければと思います。
浸水を防げればラッキー!という程度でお使いください。
浸水をふせぐためには専用のものをあらかじめ買っておくことをおススメします。
参考文献: 草加市HP「水のうで我が家を守ろう!~家庭での簡易水防~」
参考動画:三重県鈴鹿市Youtube公式チャンネルより「水のうの作成方法」
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今回は、「 水のうの活用」についてお伝えいたしました。
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