近年、大地震や豪雨水害の発生が相次ぐなか、市民にとっても「防災・減災」は非常に身近な話題となっています。以前と比べ、防災の知識に触れることが増えていますが、わたしたちは覚えた知識をマニュアル化してはいないでしょうか?
この番組では、四季に合わせた「防災・減災」のトピックをあらゆる視点で紹介します。
パーソナリティーを務めるのはアウトドア防災ガイドのあんどうりすさん。
アウトドアで出会ったスキルを楽しくわかりやすく話してくださいます。
アウトドアって大変そう…防災って難しそう…そんなことないんです。
気がついたら防災の知識が身についていた!そんな時間になるはずです。
第74回となった今回のテーマは
「 岐阜県のアツイ水害対策 」
8月も終わりですが、まだまだ暑い日が続いています。
水辺のレジャーへ出かける方もまだいらっしゃいますよね。
放送で何度もお伝えしているのは「ライフジャケット」の重要性。
これについて、岐阜県が公式HP上でアツイ「ライフジャケット推し」を展開したことが話題になりました。
Twitterでバズったライフジャケット推しの話、また地域ぐるみで行う中学生対象の防災講座の話。
詳しくはラジオライブラリーでお聞きください。
音声をお聞きいただきながら、文字で情報やデータをご確認ください。
放送音源
文字情報
e-ラーニングで水難事故対策
8月最後の日曜日となりましたが、皆さんの夏はいかがでしたでしょうか?
今年は新型コロナウイルス感染拡大の影響でどこにも行っていない…という方もいらっしゃるかもしれません。
また、プールも開いていないし、海にはライフセーバーの方もいないから川に行ったっていう方もいらっしゃいましたよね。
そんなこともあり、やはり今年の夏は水難事故が多くありました。
この水難事故の対策について、公益財団法人日本ライフセービング協会というところで大きな動きがありました。
ライフセービング協会といえば、海の対策をしているところなんですが、今年から川の対策をしている河川財団とも結びついて、e-ラーニング(インターネットを利用した学習形態)サイト「e-Lifesaving」を作りました。このサイトでは「水難事故対策」を親子で学ぶことができるんです。
8月も末になり、水の事故は関係ないと思ってしまいがちですが、そうは思わず、是非この サイトで学んでいただければと思います。
離岸流の見分け方
先日8月21日にもオンラインの学習会があり、海や川でのライフジャケットの重要性、それから海の離岸流の話、その見分け方についてのお話をお聞きしました。
皆さんご存知ですか?
海に入ってどこに離岸流があるかの見分け方があるんです。
海で波が立ってますよね?
これ、全部に波が立ってるわけじゃないんですね。
一番湾が入り組んだ深いところ、本来は波が立っているところですが、ここに波が立っていなかったら、逆に離岸流によって波が押さえつけられてしまっているということが考えられます。
そこに、「あ、ここ波がないかなー」と入ってしまうと、離岸流に捕まり、沖に向かって流されてしまう。
秒速2メートルくらいのスピードです。それで溺れてしまうということもあるわけなんです。
岐阜県の「ライフジャケット推し」がバズる
その学習会では、他にも離岸流の見分け方、ライフジャケットの重要性などの水難事故への対策の話、その上で海がいかに楽しいのかという話もしてくださいました。
ライフジャケットについてはこの番組で何度もお話ししていますね。
ライフジャケットといえば、先日Twitterやネット上で
「ライフジャケット推しがすごい!」と岐阜県河川課の作成したホームページ記事が非常に話題になったのですが、ご存知でしょうか?
水難事故等に関するQ&A(よくある質問)というタイトルでいくつかQ & A が書かれています。29の質問に対して、とにかく
ライフジャケットを必ず着用してください
これを連呼します。
ひとつ読んでみます。
今度の連休に、付き合っている彼女と板取川の河川敷でキャンプをする予定です。
川では少しは水遊びをするかもしれませんが、泳ぐつもりなどありません。
それでも、ライフジャケットは必要ですか?
ライフジャケットが絶対に必要です。
川を甘く見ると重大な事故につながります。
川で水遊びをする場合は、全員分のライフジャケットを購入して川での水遊びに備えてください。そして、川に入る際には、足首の深さまで入るだけのつもりでも、ライフジャケットを必ず着用してください。
川底は藻でヌルヌルしていることがあり、彼女が滑って転んで川に流されてしまうかもしれません。
また、川底に流木や岩の割れ目などがあることもあり、彼女がそれらにつまずいて転んで川に流されてしまうかもしれません。
転ばなくても、彼女のサンダルが脱げて流され、そのサンダルを追いかけて彼女が川に流されてしまうかもしれません。
そのようなとき、彼女がライフジャケットを着用していないと、溺死する可能性が高くなります。
また、流される彼女を見て、あなたも助けようと川に飛び込むかもしれません。
そのとき、あなたもライフジャケットを着用していないと、溺死する可能性が高くなります。
このような状況で助かる可能性は非常に低いと言わざるを得ません。
楽しかったはずの彼女とのキャンプが最悪の結果となります。
川を甘く見てライフジャケットを着用しないと、このようになる可能性があるのです。
逆に、ライフジャケットを着用していれば、助かる可能性は高くなります。
川に少しでも入るときはライフジャケットを必ず着用してください。
なお、ライフジャケットは、水難事故防止だけでなく、洪水時における避難等の際に救命胴衣としても役に立ちますので、河川敷でのキャンプをきっかけにライフジャケットを購入することは一石二鳥と言えます。
どうでしたか?
なんかすごくリアルな感じがしますよね(笑)
水難事故だけでなく、水害についても書かれてるのが、岐阜県すごいなーといように思いました。
地元の中学生が支える地域の未来
実は、岐阜県は水害がたくさん起こってきています。
昔、学校で「輪中」って習ったことないですか?
集落を水害から守るために、堤防で囲まれた真ん中のところのことなんです。
その輪中の中にある輪之内中学校で講演をしたことがあるんです。
この中学校では、2年生を対象に、NPO法人日本防災士機構が認定する
防災士の資格取得のための講座を授業に導入しています。
防災士とは”自助”“共助”“協働”を原則として、社会の様々な場で防災力を高める活動が期待され、 そのための十分な意識と一定の知識・技能を修得したことを日本防災士機構が認証した人です。
NPO法人日本防災士機構
私もその講師をしたんです。大体、講師は地域の大学の先生とか気象関係の方。
生徒の資格取得に向けて授業をしています。
地域の人と一緒に、授業の一環として防災士資格を取り、資格を取った中学生が地域の人を支える側になっていくというシステム作り。
なかなか面白いと思っています。
岐阜県のホームページを見ても分かるように、ライフジャケット推しもすごいんですが、水と共に生きてるってことは水害対策もしっかりしないとならない。
そんな中で、中学生と一緒に防災対策をやっていくという工夫も生まれてくるんだなということがわかります。
皆さんの地域でも、川があればライフジャケット着用!と広めつつ、水害対策もしっかりとっていただければと思っています。
あなたからのメッセージをお待ちしています!
今回は、「 岐阜県のアツイ水害対策 」についてお伝えいたしました。
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