あんどうりすの防災四季だより 22年8/7（再放送8/14）ゲスト：東京管区気象台気象防災部防災調査課防災情報管理係長松野裕耶さん

りす）
本日は、東京管区気象台気象防災部防災調査課防災情報係長の松野裕耶さんにお越しいただいています。
松野さんよろしくお願いします。

松野さん）
よろしくお願いします。

あんどうりすの防災四季だより

近年、大地震や豪雨水害の発生が相次ぐなか、市民にとっても「防災・減災」は非常に身近な話題となっています。以前と比べ、防災の知識に触れることが増えていますが、わたしたちは覚えた知識をマニュアル化してはいないでしょうか？
この番組では、四季に合わせた「防災・減災」のトピックをあらゆる視点で紹介します。
パーソナリティーを務めるのはアウトドア防災ガイドのあんどうりすさん。
アウトドアで出会ったスキルを楽しくわかりやすく話してくださいます。

アウトドアって大変そう…防災って難しそう…そんなことないんです。
気がついたら防災の知識が身についていた！そんな時間になるはずです。

文字情報と合わせてラジオライブラリーもお聞きください。

放送の文字起こしを、記事と同じページに掲載しています。
音声をお聞きいただきながら、文字で情報やデータをご確認ください。

放送音源

文字情報

突然の豪雨について

りす）
松野さんは、１月の放送に続き2回目の出演ということになります。
やはり直接気象庁の方から気象情報をお聞き出来る機会はなかなかないと思いますので、反響が大きかったです。

今回もよろしくお願いしたいと思うんですが…
最近は豪雨、しかも台風のように予想ができているものではなくて突然やってくる豪雨っていうのが各地で多くて、7月12日にも記録的な大雨というのが埼玉県であり、妊婦さんが浸水した道路に取り残されてしまって救出があったみたいな話もありましたよね。
ああいったことは、とても心配なんですけれども…。
それについて、コメント頂けませんでしょうか？

松野さん）
はい。7月12日は上空の寒気などの影響で、広い範囲で大雨となりました。
特に埼玉県では記録的な大雨になり、記録的な大雨を観測したことを表す「記録的短時間大雨情報」がなんと9回も発表されました。
アメダスの鳩山では7月の月間平均降水量の2倍もの雨が数時間で降りました。
急な強い雨は普段の生活でも予想できないことが起こりますので日頃から注意しておかないといけないですね。

気象庁が発表している「キキクル」という情報をご存知でしょうか？
これは去年から名前が「キキクル」というものに変わりました。
災害の危険度分布というものになります。これは地図上に災害の危険度を色分けして皆さんが見ることができるようになっているものになります。

キキクルの色に黒がプラスされました！

りす）
キキクルを紹介するとなんか可愛い名前っていう風に言っていただくんですけど、よく考えたら「危機が来る」ということで結構怖い名前なんだなって感想をいただくこともあります。
このキキクル最近色が変わったっていう風にお聞きしたんですけれども、黒が増えたということで詳しくお話しいただけますでしょうか？

松野さん）
はい。キキクルは今年の6月から今までの黄色・赤・紫に加えて緊急安全確保の目安となる「黒」が加わりました。
これにより警戒レベルの相当情報との関係がより分かりやすくなりました。
この黒は「災害切迫」。災害が既に発生している可能性が高い状況にあり、黒になってからの避難では逆に災害に巻き込まれてしまう可能性もあります。
このような状況になる前に遅くとも紫の状態で避難をしていただけるよう心がけていきたいと思います。

りす）
雨が急激に降ってきて、いきなり夜中に緊急安全確保＝黒色
というようなことも最近あったりしますが、それだと外に出ることもできない豪雨、しかも浸水もしてきて危険だっていうことですよね。
「紫」で遅くともということなんですけれども、高齢者などはその紫の段階で大丈夫なんでしょうか？

松野さん）
高齢者などの避難に時間を要する方々は「紫」の段階では手遅れになってしまう可能性もありますので、「大雨警報を表す赤」の状態で避難をしていただけると良いと思います。

りす）
それは行政が言ってくれるより前に自分でキキクルなどを確かめて赤の段階だったらまだ安全に逃げられる状態ということで、早めに逃げるという風な判断を自分で出来るって事ですよね。
ではキキクルを見る時にどうやって見たらいいんですか？
アプリなどはあるのでしょうか？

松野さん）
気象庁のアプリはありませんがホームページで公開しています。
皆さんがお使いのパソコンやスマートフォンからもご覧いただけます。

FM西東京のホームページにもキキクルのリンクと「QR コード」を是非とも掲載させていただきたいと思います。

※気象庁キキクル
https://www.jma.go.jp/bosai/risk/

りす）
ありがとうございます。
私も防災の講演で水害とかに関してはとにかくまずキキクルを調べようっていう風にキキクル、イチオシしております。
アプリじゃないのという声も結構あったりしますが、一応 Yahoo 防災速報を見ていただくと、キキクルが反映されてるとかいうこともあるんですけれども、気象庁さんとしてはどちらでも大丈夫という感じでしょうか？

松野さん）
そうですね。民間の気象会社さんのサービスでも見やすいものもありますので、気象庁のホームページとあわせてご利用いただければと思います。

りす）
ありがとうございます。そう言っていただけると心強いですよね。
今まで行政の情報は行政のことしか言わないみたいな事もあったりしたんですが…。
さすが気象庁さん。最近いろいろ連携を図っていらっしゃるだけあるのかなという風に思っています。