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あんどうりすの防災四季だより 20年10月11日「長野県御嶽山噴火災害対応記録集」

あんどうりすの防災四季だより

近年、大地震や豪雨水害の発生が相次ぐなか、市民にとっても「防災・減災」は非常に身近な話題となっています。以前と比べ、防災の知識に触れることが増えていますが、わたしたちは覚えた知識をマニュアル化してはいないでしょうか?
この番組では、四季に合わせた「防災・減災」のトピックをあらゆる視点で紹介します。
パーソナリティーを務めるのはアウトドア防災ガイドのあんどうりすさん。
アウトドアで出会ったスキルを楽しくわかりやすく話してくださいます。

アウトドアって大変そう…防災って難しそう…そんなことないんです。
気がついたら防災の知識が身についていた!そんな時間になるはずです。

 

 

第80回となった今回のテーマは

長野県御嶽山噴火災害対応記録集

先月9月27日で、長野県御嶽山噴火から6年が経ちました。
火口付近に居合わせた58人の尊い命が失われ、今もその行方がわかっていない方がいらっしゃいます。

戦後最大の火山災害と云われる御嶽山噴火に関して、この度災害対応記録集が公開されました。

当日何が起きたのか、救出救助活動がどのように行われたのか。
この記録集から読み解くことができます。
今回の放送ではその内容をご紹介しました。

詳しくはラジオライブラリーをお聞きください。


 

放送の文字起こしを、記事と同じページに掲載しています。
音声をお聞きいただきながら、文字で情報やデータをご確認ください。

   

 

放送音源

   

 

 

文字情報

 

 

長野県御嶽山噴火災害対応記録集

今週は、今から6年前の2014年9月27日に起こった長野県御嶽山の噴火について書かれた報告書のお話をします。

長野県が6月に「長野県御嶽山噴火災害対応記録集」を作り、HP上に公開しました。

ここには、噴火の詳細な記録とともに、救助体制についても注目すべき内容が書かれています。

長野県御嶽山噴火災害対応記録集
※こちらより閲覧することができます

  • 【第1章】御嶽山20日間の記録
  • 【第2章】救助・救出活動と行政等の対応
     ○救助・救出活動の概要
     ○各機関の対応
     ※県災害対策本部、警察、消防、自衛隊、内閣府、気象庁
     木曽町、王滝村、DMAT(災害派遣医療チーム)、山小屋等の対応 
  • 【第3章】再捜索現場からの報告
     ○再捜索に至るまで
     ○合同調査
     ○先遣隊派遣
     ○再捜索活動等の記録 
  • 【第4章】御嶽山噴火概要
  • 【第5章】噴火を契機とした御嶽山の火山防災対策
  • 【第6章】火山との共生をめざして
  • 【第7章】ご寄稿

  

 

11時52分御嶽山噴火

御嶽山というのは長野県と岐阜県の県境に位置して、標高は3,067メートルあります。

記録集第1章では「御嶽山20日間の記録」として、当日から時系列で各所による救助活動の様子が事細かに書かれています。



噴火が起きたのはお昼前、11時52分。水蒸気爆発が起こりました。

御嶽山噴火では山頂付近にいた登山者が58名もお亡くなりになられています。
これは戦後最大の火山災害と言われていますが、実は噴火の規模自体は、決して最大というものではありません。

カルデラ噴火・破局噴火と云われるような、いわゆる地球規模で環境が変わってしまったり、日本が壊滅状態になるような規模の噴火ではもちろんありません。

しかし、噴火したのがお昼の時間帯で山頂付近に人が集まる時間帯だったこと、この日が秋晴れの土曜日で人が多かったことが重なってしまい、大きな被害が生まれてしまいました。
 

破局噴火(はきょくふんか)は、地下のマグマが一気に地上に噴出する壊滅的な噴火形式を表す用語。地球規模の環境変化や大量絶滅の原因となるもの[1]を指す。なお正式な学術用語としてはウルトラプリニー式噴火英語: Ultra Plinian)、大規模なカルデラの形成を伴うことからカルデラ噴火と呼ぶ場合もある。また、このような噴火をする超巨大火山スーパーボルケーノ英語: Supervolcano)と呼ぶ。

引用: Weblio辞書より


 
 



命を救った山小屋スタッフの対応

記録集第2章では「救助・救出活動と行政等の対応 」として救出・救助活動にあたった警察・消防・自衛隊の3隊、山小屋スタッフなどの活動の様子が写真とともに掲載されています。

11時52分、御嶽山が噴火しました。気象庁が噴火を確認したのもこの時間でした。
11時56分頃、山小屋のスタッフ気づき、119番通報をします。長野県警察本部に通報があったのがこの時間です。
この時、王滝頂上付近の山小屋には70名が避難されていました。
屋根に噴石が飛んで穴が開いている映像を見たことがある方もいらっしゃるかもしれません。

ここで報告書に書いてあることなんですが、山頂部で被災した登山者の多くは、救助隊の到達を待たずに自力で下山されているんですね。
それをフォローしたのが、山小屋のスタッフだったと報告書には書かれています。(第2章「救助・救出活動と行政等の対応」71ページ、123ページ)


噴火活動が続き噴石が降る中、屋外に出るのは危険がある一方で、山小屋内でも噴石が飛んできたり、火山ガスの危険性もありました。山小屋内も決して安全と言える状態ではありませんでした。
そんな中、降灰の状況を確認し、負傷者の容態を見ながら下山を誘導したのが山小屋スタッフでした。
報告書には、スタッフが怪我をしている登山者に応急処置を施したり、歩行不能の避難者には救助隊の手に委ねるまで夜を徹して付き添ったと記述があります。

 

飛行を決意した自衛隊

実は噴火当日はあまりにも状況が悪くて、警察・消防・自衛隊のヘリも飛ぶことができませんでした。
そのようななか、翌日になり自衛隊のヘリが救助をしています。
自衛隊のヘリには「火山灰フィルターがある」と一般には思われているんですが、報告書には装備についてこのように書かれています。

「自衛隊のヘリコプターのエンジン には火山灰対策のフィルターが着いている」という一般的 な認識も正しくはない。最近の装備で砂塵を防ぐメッシュフィルターはあるものの、火山灰のような細かいガラス繊 維を防ぐフィルターは装着していない。初動時にはこのメ ッシュフィルターすらも装着されていなかった。  

引用: 第2章「救助・救出活動と行政等の対応」 より

それでも、ヘリコプター隊の隊長は精鋭中の精鋭を集めて、このように飛行を決意されています。


「自分たちが飛ばなければ、もう後 はない」。ただし「二次災害は絶対に起こしてはならない」災害救助現場でヘリコプターが墜落するなど、絶対 にあってはならない。火山活動の情報を気象庁から即座に入手できる態勢のもと、再噴火の兆候があったときにはすぐに避難できるようにした。

引用: 第2章「救助・救出活動と行政等の対応」 より

風向きや、いざという時の避難方法を確認しつつ、山頂部に近づいて、山小屋スタッフと連絡を取りながら、また地上隊とも無線で連携を取り救助にあたりました。

 

  

警察・消防・自衛隊の連携

その時、警察や消防は徒歩で往復するしかなかったんです。
そうすると往復に6時間もかかってしまい、隊員の消耗も激しいですし、休養する時間も限られてしまいます。
そこで3隊共同による輸送が実現しました。
記録にはこうあります。

通常の災害救助現場では、警察、消防、自衛隊がそれぞ れ担当のエリアを決めて、機関ごとに救助・救出活動を進 める。しかし、このような過酷な状況のもとで行われる活 動のなかで救助隊員の安全を確保するためには、お互いに 協力し、助け合うことが必要であった。そこで、各機関の 隊員が連携してひとつの担架を運び、ヘリコプターへの吊 り上げも共同で行った。


引用: 第2章「救助・救出活動と行政等の対応」 より

当時の自衛隊連隊長の言葉が記録集に残されています。


「お互いの立場を理解したうえで、 3 隊が信頼し合いながら活動を進めていきました。〝情報力の警察、技術力の消防、調整力の自衛隊〟
それぞれの特性を活かすように役割分担をしていったのです」

引用: 第2章「救助・救出活動と行政等の対応」 より

 

 

このようにここで紹介したのは内容のごく一部ですが、既に関係各所のご苦労を垣間見ることができるかと思います。
 
この報告書は、長野県のホームページから読むことができます。
写真もふんだんに使われています。噴火規模が小さいといえど、辺り一面灰まみれの中を、二次災害の危険もありつつ、協力し合う様子、それぞれが工夫して救助にあたったということを読み取ることができます。

今後の参考になると思いますので、ぜひお読みいただければと思います。

 


長野県御嶽山噴火災害対応記録集(データ)

 

  

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