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骨粗鬆症について③ 2024年6月1日・8日(土)放送分

まつばらホームクリニック

まつばらホームクリニック『ラジオ在宅NOW』!

この番組は、保谷駅から徒歩三分の場所に位置する、まつばらホームクリニックの松原清二院長に、日頃医療の現場で感じていらっしゃることをお話頂き、皆様にも在宅医療に対しての理解をより深めて頂ければと思います。

第一週と第三週に本放送、その他の週は再放送をお送りします!

【6月のテーマ】
『骨粗鬆症について』

皆様是非お聴きください!!

西東京市を中心に患者さんの自宅に行き、診察をしている在宅医療専門診療所「まつばらホームクリニック」のホームーページはこちら→https://m-hc.jp/

↓放送内容を文字でもお読みいただけます!

田中ヒロコ:「こつ、そしょうしょう」についてですよね。

松原先生:よく言えましたね(笑)

田中ヒロコ:毎回ごめんなさい。頑張ってみました。

松原先生:で、今回骨粗鬆症が・・・僕は言えてますね(笑)骨粗鬆症なんですけど、なんで起こるかっていうようなお話をしたいと思います。

骨って実はですね、作られ壊されっていうことをずーっと繰り返しなんですよ。で、この代謝回転が、例えば壊す方の細胞の代謝回転が非常に、いちじるしく早くなってしまった場合、骨がもろくなってくる。もしくは、骨を作る細胞そのものが、活動線が非常に低くなってきた場合、骨が作られないもんですから、骨がもろくなってくるということで、骨粗鬆症というのが成り立ってきます。

なので、考え方としてはそれをやる際に、カルシウムとかリンとか必要になってくるので、ヒロコさんが話をしているように、牛乳とか、豆腐もカルシウムが多かったような気がするんだけども

田中ヒロコ:豆腐ですか?私、豆腐屋でしたよ、昔。

松原先生:あ、そうなんだ!

田中ヒロコ:でも、骨折して、父も骨折してます・・・。

松原先生:なんか、説得力はちょっと欠けてきますね・・・。

田中ヒロコ:あまり食べてなかったかな?

松原先生:いずれにせよ、カルシウムを取ったりして、あと運動をこの前お話ししたようにやって、あとは日差しを浴びてということも大切で、そういったことでもなかなか難しいようなケースの場合は、治療をするということになってきます。

治療なんですけど、いろんな薬剤があって、骨を壊す細胞の役割をある程度ブロックするという。もしくは骨を作る細胞に対して頑張れ頑張れ葉っぱをかけるような。そういったことで治療はしていきます。

田中ヒロコ:私たちの体の中では、全然気づかないうちに、そういう動きがあるってことなんですね。

松原先生:そうなんですよ。それはどうやって調べればいいんだってことなんですけど、医療機関なんですよね。それはもう我々の仕事なので。かかる際に重要なのは、前ちょっとお話しした、ご家族の中で大腿骨頸部骨折の方がいるとか、意外に知らないのが、身長が1年間で2~3cm縮込まった場合は、背骨の骨が圧壊するんです。圧壊っていうのは潰れるんですけど、だからそういった場合には、レントゲンを取ってもらって、知らず知らずの圧迫骨折を起こしていないかとか、あとはその時に見てもらって骨密度を図るとかした方がいいと思います。

田中ヒロコ:あ、そういうところでちゃんと意識することができるんですか?

松原先生:重要ですね。本当に重要。だから逆に言うと日頃の健康診断で、身長とか体重とか、やっぱり見るっていうのは意外と地味なんですけど、たくさんの情報くれるんですよね。

田中ヒロコ:そうですね。

松原先生:だから、身長が「年取ったからちょっと縮んじゃった」じゃなくて、縮んだからこそ骨が潰れてるかもしれないよとか。

田中ヒロコ:そうですね。そこにつながってきますもんね。

松原先生:そこが重要です。

田中ヒロコ:そうなんだ。まだ大丈夫です。縮んでないです。伸びてはないですけど。

松原先生:大丈夫ですよね(笑)。でね、いろんな薬材があるんですけど、自分自身治療していて難しいなって思うことがあって、それは何かなんですけど骨を治すお薬っていうのが、実は注射薬。骨形成を促す薬が実は今のところ注射薬しかなくてね。注射薬って結構な頻度で打つんですよ。例えば毎日打ったりとか週に2回打ったりとか、あとは週に1回とか、いずれでも結構な割合でしかも1年半から2年打つわけなんですよ。結構な骨折をした人ってやっぱりこういった治療をお勧めするんですけど「いや、それはさー」っていう感じで嫌がる方も結構いらっしゃるんでね。

田中ヒロコ:私の父もやっぱり打ってました。骨折した後、この注射、毎日パターンのやつ。

松原先生:毎日のやつなんだ

田中ヒロコ:はい、打ってました。

松原先生:フォルテオとかよく打ってたでしょ?

田中ヒロコ:はい。フォルテオって、バックももらって、なんかあんまり暑いとダメだから、ちょっと夏場冷蔵庫みたいな。

松原先生:そうだよね。続けるコツって結局自分でやれる人はまれにいるけどやっぱり、家族がやってくれないとちょっと難しいかなと思っていて

田中ヒロコ:、私も打ってましたね。私がやってます。

松原先生:そうだよね。だから家族が協力的になって初めて成り立つんだよね。特に僕の場合って、骨折した後の人とかも結構見るから、そこでやっぱりご家族のご理解とご協力が得られないと、ちょっと難しいなって思うことは、ままあります。

田中ヒロコ:うちの場合は他界しちゃったので、骨が強くなったのかっていうのは分からなかったんですけど、2年間とか打ち続けたら、確実にやっぱり強くなるんですか?

松原:あ、なりますね。骨にもよるんでしょうけど、個性発症率50%下がるとも言われているので。

田中ヒロコ:そうなんですね。

松原先生:なので、もちろんね、医学の場合って残念ながらゼロにできる力っていうのは今のところないんですよ。ないんだけど、50%下げる。そこで、これまでこの人に対して治療をして、家族としても本人としても、やりきったんだと。それでも残念ながら骨折してしまった場合は・・・納得するかわかんないけども、現状ではどうしようもないかなと思うけど。

もしやらずしてなってしまった場合には・・・主治医としては、そのときに断られて、でもなってしまった場合は、う~んと思っちゃうことはありますよね。

田中ヒロコ:先生が治療でこういう注射を使うときって、骨折したら使うって感じですか?それとも骨密度70%以下だったら使うみたいな感じですか?

松原先生:骨折した患者さんの場合においては、もちろん積極的に使ってますね使ってますだけど、骨折してない人に対してそこまで求めるのは、ちょっと違うかな?というふうに思っていて。

田中ヒロコ:本人が「いや、すごい骨密度が低いから打ちたい」とかなる場合もあるんですか?

松原先生:実はですね、骨粗鬆症の薬って、結構お腹いっぱいになるくらいたくさんのお薬あるんですよ。この中で注射はいきなり打ちたいって人って、今まで会ったことないんですね。

田中ヒロコ:それ以外に補助する薬がもっとあるってこと?

松原先生:というよりも、どの薬がいいかっていうのは、普通の人ってなかなか判断がつかない。

田中ヒロコ:そうですよね。

松原先生:ただ言えるのは、骨折した人に関しては、注射薬を使って骨を作るのを促した方がいいけれども、さっき話しのあった骨密度が若い人と比べて、70%以下の人の場合は、例えば骨を作る細胞の活性値とか、骨を壊す細胞の活性値とか、そこら辺の値を見て話します。例えば割合が多いのが、骨を壊す細胞の活性値は非常に高いという方が割合は多いんですよ。その場合はこの骨を壊す細胞の活性を抑えるような薬を使用する形になります。

田中ヒロコ:骨折しないほうがいい!痛いですもんね。私、6回ともすごい痛く、もう人生が終わるぐらい痛いですよね。あ、先生ないですか?骨折。

松原先生:僕、あるよ。痛いですよね。小学校6年生の時に、組み体操で落ちちゃって、右肘にヒビ入ったことあるけど。

田中ヒロコ:痛いですよね。結局、リハビリも痛いじゃないですか。くっついてからのリハビリがすごい痛かった記憶があります。手首のリハビリが一番痛かったので、動くところが。

松原先生:関節が硬くなっちゃうからね。あと筋力も落ちちゃうしね。だから、一応ね、そうは言っても・・・

田中ヒロコ:そうは言っても・・・そう、そうですよね。

松原先生:骨折痛いのは痛いけど、治療薬について、予防することが大切ってこと、で治療薬についてお話をするんだけど。結局ですね一番の世の中で溢れているのが、ビスフォスフォネート製材ってやつで、さっき話した骨が破骨細胞って言って、骨を壊す細胞の活性を抑えるっていうお薬なんですけど、ただこのお薬って欠点は、朝起きた時に飲んで、大体水を100cc飲んで30分シャキーン!としてなきゃいけないんですよ。

ただ結構割合として多いのが、シャキーン!としていられるご年配の人っていうのが少ないんですよね。だから一応、そういった状況を考えて、さっきヒロコさんの話のあった「私、注射薬やりたいんですけど」というのは、そこら辺見て考えるかなと思う。起きた時点でシャキーン!と飲めなくて、特に腰が曲がっている人とか、水飲んで逆流性食道炎ってやっぱり起こりやすかったりするんです。確かにこのビスフォースフォネート製材って、結構逆流性食道炎を起こすって言われてるので、基本は背筋が曲がって剤が取れない人は、世の中で一番出ている薬剤なんですけど、これは使えないかなというふうに思ってます。

田中ヒロコ:ご高齢になると、薬も大量で、飲むのも大変ですよね。

松原先生:特に最近もあったんですけど、息子さんがお医者さんの家がいて、お父さんが骨折しちゃったんですけど、骨折していても、たくさんお薬あるもんだからって言って、この骨粗鬆症のお薬パッと切られちゃって。でも、直接命にかかわる薬でもないので、そうなっちゃうとすぐに切られちゃうというのが、この薬の現状では立ち位置なのかなというふうに思っています。

田中ヒロコ:息子さんがお医者さんで、患者さんを先生が見てらっしゃるんですか?

松原先生:そうそうそう。ちょっと特殊な処置が必要な人だね。

田中ヒロコ:先生やっぱり説明がすごいよく、わかりました。飲めない場合は注射とか。

松原先生:そう、だから結局、ヒロコさんがさっきお話してたように、骨折した直後とか注射が必要なんだけれど、そういった人っていうのは家族が打てるのかとか、本人が理解してるのかとか、そういうのを見ながら治療っていうのは考える。要は、家族を見れるっていうのが在宅医療なので、そこの把握は我々が非常に得意なので、そういうのを見ながら患者さん家族に治療を提供していくということでやっていってます。