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第3回「元気か~い3.11ラジオです」2023/1/14 放送

この番組では、東日本大震災により西東京市に避難してこられた被災者の方々をお迎えして11年経った今だから話せるいろいろな思いや真実、人とのつながりなど、心もほっこりする本音トークをお送りしてまいりましたが、
今回は西東京市の職員さんをお迎えして、3.11の被災者支援や地域活動のお話を伺いました。

✱前回、第2回(12月10日)放送に寄せられた感想やお便り、一部ご紹介

〇感動しました。30分もない時間の中で深い内容がたくさん詰まっていましたね。
〇涙が止まりませんでした。ラジオを通して話してくださった古堅さんの勇気に心が震えました。
〇優しさがあふれる愛のある素敵な番組を市とともに作り市民に届けて下さって有難うございます。
〇古堅さんが「西東京市で自分を生かせる場所が見つかった」といわれたことが印象的でした。
〇古堅さんは心深くくすぶっていたものをお話し下さった。3.11を忘れないことが大事と思いました。
〇饒舌ではないですが、古堅さんの一言ひとことに重さと温かさを感じられました。
〇ジェフリーの皆さんが被災者支援に本気で取り組んでこられたことがしっかり伝わってきます。
〇お連れ合いの恵子さんのお手紙のタイトル「はーい、ます様」を聴いただけでハートを掴まれました。

ラジオをお聴きの皆さまからいただいたお便りで、「声で交流」ができたようで嬉しいです。加えて、ジェフリーへのエールに励まされております。ありがとうございました。

✱「元気か~い3.11ラジオです」第3回のゲストは、西東京市職員の藤澤正樹(ふじさわ まさき)さんと賀陽賢一(かよう けんいち)さんです。

市の職員さんの話…っていうと硬いイメージを持たれるのではないかと思いますが、そんなことはございません。お二人には、3.11にまつわる心に響くお話をいっぱいしていただきました。

放送の模様はこちらから↓
(著作権法に基づき、番組内の楽曲はカットしております。ご了承ください。)

(1)ゲストトーク 前半―藤澤正樹さんのお話

藤澤さんは現在、西東京市健康課で新型コロナワクチン接種を担当していますが、東日本大震災発生時(2011年3月11日)は、企画政策課に勤務中でした。
発災後は防災センターに向かい、市内の被害やライフライン状況の収集、とりわけ帰宅困難者の対応を終日行っていたというお話を聞いて、青梅街道を延々と歩き続けた帰宅困難者を思い出しました。
西東京市も大変でしたね。
5月には岩手県釜石市の避難所支援に行きました。避難所で感じたことは・・・・。

①避難所支援で胸を痛めたこと―被災地支援職員として東北に赴く際、多くの公務員(警察官、消防隊員・団員、自治体職員)が殉職されたことを知っていました。避難誘導などで住民を守ろうと尽力した公務員が自らも犠牲者となってしまった無念(尊い犠牲)に報いるためにどうしたら災害から市民を守ることができるのかと想いながら釜石にいきました。
そして、被災者と語り、自治体職員との交流を通して、日ごろから、市民自らが助かる力を育められるような支援と、お互いに協力し合える地域づくりが必要だと、強く感じました。

②避難所支援で嬉しかったこと―避難所に常駐していた釜石市職員やボランティアの方との交流が今日まで続いている関係から、釜石市の3.11から10年の歩みをまとめた冊子『撓まず屈せず』(たわまずくっせず)』をいただきました。
実はこの時期は西東京市でも新型コロナのワクチン接種が始まった頃で、誰も今まで経験したことのない事務の調整などで、心身共に疲弊し苦しかった時だったから冊子の表紙の言葉に励まされ、一人うれし泣きしましたと、正直な感想を吐露されていました。

8月には、ジェフリーと市が協働で西東京市に避難してこられた被災者のための交流会を開催。藤澤さんも参加され、避難者の方々の言葉に耳を傾け、より良いまちづくりに寄り添う出発点だったようです。

加えて、これまで被災者にずっと関わってきたジェフリーを始め、関係団体の皆さんに感謝の意を伝えられました。

―3.11から11年間、被災者・被災地を支援し続けてきた西東京市の団体、企業、組織、市などの活動を記録した冊子『3.11から10年―東北被災者と西東京市の人びとが紡いだ日々』を紹介。
お読みになりたい方は西東京市役所協働コミュニティ課までお電話ください。
(無料配布。70頁。この冊子はNPO法人生活企画ジェフリーと西東京市の協働で作成しました。)

藤澤さんは、3.11当時の企画政策課から、次に危機管理室→危機管理課、そして、健康課新型コロナワクチン接種担当となって、市民の命と向き合うなか、「命と暮らしを守る」公務員の責務の重さを痛感し、命は誰も等しく尊ばれ、守られなければならないと思いました。
特に災害時は市民も職員も疲弊するなか、市民と職員が協働して困難を乗り越えられるような町にしたいですねと、ご提案もいただきました。

激務から推測し、「藤澤さんはご自身のメンタルケアはどうされているのですか」とお聞きしたところ、「夜はちゃんと寝られなくて2~3時間おきに目が覚めてしまいますが、つらいと思ったことはないですね。なぜなら、今回のラジオ出演のように、人と会ってお話してほっとする機会があると、すごく救いになるのです」と話してくださいました。

今年3月で定年を迎える藤澤さんですが、お話しの全てから公務員魂を見た思いでした。

〇「まごころ」を聴きました。

大津波により甚大な被害を受けた福島県新地町の復興を願って作られた曲です。

この曲の舞台となった新地町は、西東京市の職員労働組合が11年間、ずっと支援し続けてきた町で、現在も交流を続けています。新地町の皆さん応援していますよ。お元気で~。

ゲスト:藤澤正樹さん(左)と賀陽賢一さん(右)

(2)ゲストトーク 後半―賀陽賢一さんのお話

賀陽さんも西東京市の被災者支援事業にいろいろ携わってきました。
なかでも、西東京市に避難してきてまだ日が浅い2012年春に、富士山へのバス旅行で河口湖に出かけた時は前の日から泊まり込んで準備をされたとのこと。お陰で参加者からは心がほぐれる良い旅だったと聞いております。

ここからは、生活企画ジェフリー主催のイベント「元気か~い」について話を進めてまいります。

「元気か~い」は3.11被災者と支援者の交流会の名称で、年に2、3回20人ほどが集まる気取らない普段着のお楽しみ会のことです。そこで賀陽さんはギターを弾いて皆さんを楽しませてくださっております。土・日のボランティアです。
そのきっかけは・・・ジェフリースタッフの皆で「ぜひ」とお願いしたんです。

賀陽さんは7,8年前を思い出しながら・・・被災者支援の活動にお誘いいただき嬉しかったですよ。協働コミュニティ課に勤務していたこともあり、市民との協働に抵抗はなかったですよ。それより「僕でいいのかな」と思ったくらいですと、にこやかに語り始めました。

元気か~いに参加するまでは避難者の方々を元気づけることばかり考えていましたが、実際に参加してみると、誰かが誰かを支えるのではなく、関わった人たち全員で元気な空気を作っているのだと気づかされました。とても居心地よいイベントです。勇気づけられますね。

今お聞きの番組タイトル「元気か~い3.11ラジオです」の元気か~いは、3.11避難者の交流会のタイトルからのネーミングだったのです。

新型コロナウイルス感染症の影響で直に会うことができない今、このラジオをとおして、いつもの「元気か~い」メンバーだけでなく、もっと多くの方々と繋がっていけたらいいなぁと願ってつけたタイトルでした。

賀陽さん、元気か~いでお会いできる日が待ちどおしいですね。ありがとうございました。

最後に藤澤さんと賀陽さんお二人から、東北被災者の皆さまにエールをひとこといただき番組は終了の予定でしたが、なんと!藤澤さん宛てに届いたメールがあり、急いで読みました。

「いつもFM西東京を楽しく拝聴しております。本日も何気なく聞いていたら藤澤さんがご出演されていて驚きました。私は西東京市で医療に従事するものです。コロナワクチン接種では大変お世話になっており、ご丁寧なご対応に感謝しております。これからも宜しくお願い致します。」

藤澤さんは夜も安眠できないほどご心配の日々を過ごされている中、こうした市民からの声に、「涙が出そうだ・・・」と喜ばれていました。
ハナミズキさん、有難うございました。

西東京市の職員さんていいでしょ!

(3)エンディング―第4回の予告

次の放送は2月11日(土)。

ゲストは福島県浪江町から避難してこられた後藤恭子さんです。

過酷な避難を乗り越え、元気にご活躍の日々をご紹介します。

●この番組は、NPO法人生活企画ジェフリー西東京市の協働でお送りしました。