りす:本日は一般社団法人日本RV協会会長、株式会社ナッツ代表取締役の荒木賢治さんにお越しいただいております。
荒木さんよろしくお願いします。
荒木さん:よろしくお願いします。
株式会社ナッツ
https://nutsrv.co.jp/
災害対策に関する取り組み|一般社団法人日本RV協会
近年、大地震や豪雨水害の発生が相次ぐなか、市民にとっても「防災・減災」は非常に身近な話題となっています。以前と比べ、防災の知識に触れることが増えていますが、わたしたちは覚えた知識をマニュアル化してはいないでしょうか?
この番組では、四季に合わせた「防災・減災」のトピックをあらゆる視点で紹介します。
パーソナリティーを務めるのはアウトドア防災ガイドのあんどうりすさん。
アウトドアで出会ったスキルを楽しくわかりやすく話してくださいます。
アウトドアって大変そう…防災って難しそう…そんなことないんです。
気がついたら防災の知識が身についていた!そんな時間になるはずです。
音声をお聞きいただきながら、文字で情報やデータをご確認ください。
文字情報と合わせてラジオライブラリーもお聞きください。
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熊本地震の翌日から被災地へキャンピングカーを派遣
りす:荒木さんとはオンラインでお話しさせていただいてます。


りす:熊本地震、令和8年熊本地震の後も、実はこのRV協会さん、キャンピングカーというものを普及している団体ということであっていますでしょうか。
荒木さん:はい、その通りです。
りす:熊本地震でもキャンピングカーと人を派遣して、医療機関の方たちがご活用いただけるように支援されているということなんですけれども…。
なぜキャンピングカーが災害時役立つのか、改めてご説明いただけますでしょうか。
荒木さん: はい、やっぱりキャンピングカーという名前がですね、どうしてもレジャーをイメージしますけれども…。
実はキャンピングカーと言っているのは世界中で日本だけで、海外ではですね、RV、レクリエーショナル・ビークルとか、モーターホームという言われ方をします。
「動く家」その通りなので、就寝場所があり、キッチンがついていたり冷蔵庫がついていたりですね、生活ができる、本当に動く家のような感じで、そういう装備機能が備わっています。
今回の地震の際も、もう翌日には、2台のキャンピングカーを派遣しました。
なぜかというと、医療従事者が、まだホテルの確保ができていなかったんですね。
キャンピングカーだと移動しながらその場で寝られるので、支援活動をしながら、宿泊先の心配もせずに十分な睡眠をとれると、そういう意味が一つあるのと、それから初動が早い。
例えば仮設住宅だったり、その他の施設のように何ヶ月も待たなくても、すぐに乗っていけるというそういうメリットがあります。
しかも、昨今のキャンピングカーはですね、この猛暑に備えて家庭用のエアコンがほぼついています。
そういうメリットからもキャンピングカーを採用される支援活動者が多いと思っています。
りす: 被災地では、この猛暑の中で車中泊されている方たちもいたりしますけれども、とても暑いですよね。
そのような中で、車のエアコンとキャンピングカーのエアコン、効きの具合が全く違うように感じているんですけれども、 そもそもキャンピングカーだとなぜエアコンの効きが違うんでしょうか?
荒木さん:やはりキャンピングカーは断熱性が高いというのと、限られた空間が狭いのからですね。
そこに家庭用のエアコンをつけて、電源は、もちろん外部から引っ張ったりするんですけれども、 後ろの居住空間用にサブバッテリーというバッテリーがあります。
このバッテリーだけでもだいたい6時間から8時間ぐらいはエンジンをかけなくてもエアコンが使えるんですね。
このバッテリーはチャージも出来ますので、もちろん電源があれば一番いいんですけれども、チャージをしながらエアコンを活用することができます。
りす: はい、なので普通の車は断熱性がないから、エアコンをかけっぱなしにしても、この暑さだと耐えられないような状況になってしまいますし、夜だからって切っちゃったりするとやっぱり寝苦しい、暑すぎるっていうのがあります。
この先温暖化になって暑くなったり、そして寒くなったりするときに全く効きが違うっていうのも私は感じています。また、それだけじゃなく、やっぱり足が伸ばせて寝られる。これが災害時エコノミークラス症候群が心配される中、足が伸ばせるっていうのもメリットですよね。
荒木さん: 前回の熊本地震の時もエコノミー症候群で亡くなられた方がいらっしゃいましたけれども、今回は熱中症なんですよね。やっぱり足が伸ばして寝られて、しかもエアコンが限られた時間ではありますけれども、使うことができるということはやはり非常に大きなメリットだと思います。
りす:また、キャンピングカーだとシャワーとかトイレもついているようなものがあったりするので、先ほどおっしゃったように初動としてもホテルが動いているという状態になるということですよね。
荒木さん:そうですね。ただ、たくさんの被災者さん向けにはそこまでの数はないので、どちらかというと我々は後方支援と言いまして、被災地に支援に行かれる方の拠点になるということが多いと思います。
今回は不幸中の幸いですけれども、宿泊場所の確保は各自治体ともできているという話ですが、今から先は、支援に入る人が増えるので、たぶん需要があるだろうなというふうに思っております。
りす:過去にも能登半島地震など、宿泊施設がなかったという時にも、支援者の支援ということでキャンピングカーをたくさん派遣されたとお聞きしたんですけれども。
荒木さん: そうですね。例えば東日本の震災の時も仙台市は生きていましたし、前回の熊本地震の時も熊本市は生きていて、今回の熊本地震も熊本市はほぼ正常な状況なんですね。
ところが半島地震の時、能登では、例えば珠洲や輪島が被災していても、金沢の街は生きていたんですが、通勤に7時間、8時間かかっていたんですね。
これはなかなかやはり厳しくて、やはりそういう半島地震の時なんかは活躍しますし、今から先は市内から離れれば離れるほど、また支援活動が増えれば増えるほど宿泊場所が限られていますから泊まる場所が足らなくなるわけですし、そうなるとキャンピングカーの要望が大きくなってくると思います。
※熊本地震で被災された皆様へ
https://www.jrva.com/jrvanews/detail.php?assoc_news_cd=497


※キャンピングカーを使用した災害対策支援
令和8年熊本地震の被災地支援へキャンピングカーの貸与決定
https://www.jrva.com/jrvanews/detail.php?assoc_news_cd=500
キャンピングカーを導入する自治体や企業が増えています
りす: 実際に自治体さんがこれからの災害を見越して、例えば半島の先の方とかも心配でしょうし、いろいろな自治体でキャンピングカーが導入されているとお聞きしたんですけれども。
荒木さん:例えば愛媛県や、三重県。あとは大阪の堺市、福岡県朝倉市であったりとか、いろんな自治体でキャンピングカーに理解がある方は導入されてますね。
ただキャンピングカーとして災害時だけに使うのではなくて、それ以外の、例えば自治体様の行事であったりとか、そういうことにも使っていたりしますし休憩室にも使えますし、いろんな用途をたくさん持って自治体が導入しています。
我々もキャンピングカーの自治体導入というテーマでシンポジウムを開いたんですけれども、やはり検討している自治体は非常に多いようです。
りす:それからあと企業さんも災害対応しなければいけないことがあると思うので、キャンピングカーが注目されていると思うんですけれども、企業さんは購入すると減価焼却などでお得なシステムがあると、お聞きしているんですが、教えていただけますでしょうか。
荒木さん:まず社員の福利厚生で使うことができますね。そうすることによって社員が喜びますし、離職率の低下であったり、社員募集のための効果を見込めています。
それと災害対応をやっている会社というイメージがついて、企業イメージが非常に良くなります。
それから、社内活用ができまして、例えば宿泊を伴うような小さな出張であったりとか、ホテルがないところでの出張であったりとか、そういう社内活用でのメリット。
それと、この頃は企業様が接待の道具として使われることもしばしばあります。
というのは、今までは接待というとゴルフに行ったり、お酒飲みに行ったりとかしかなかったのですが、そうすると本人はいいんですけれども、家庭とかであまりいい気持ちはしなかったらしいんですね。
ところが、キャンピングカーを接待として貸し出しますよって言うと、家族がすごく喜んで、じゃあ3日間貸してくれるなら、じゃあどこに行こうかみたいに盛り上がっていって、ありがとうねって貸し出し先に言われるらしいんですよ。
そうすると下手な接待よりもよっぽど効果があるということで、接待の道具としてこのキャンピングカーも使われるという話があります。
りす: すごいですね。それは絶対喜ばれますね。家族から絶大な支持を得そうな気がします。
荒木さん:そして最後に節税効果が非常に高いんですね。
レンタカー登録をしてもしなくてもなんですけれど、4年で減価償却します。 4年で償却して5年目にどのくらいの価値があるかというと、今では購入した時の7割から8割はあると思います。
簿価上で1円になる車が7割8割で再販することが可能なわけですね。
そういう意味で企業へのキャンピングカーの導入は非常に効果があるというふうに思っています。
今はその企業とそこの自治体をつなげるような、そういう動きをやろうとしていますね。
例えば有事には自治体に最優先で貸し出す協定を結び、それ以外は企業が自分の思惑で活用するというようなシステムを作ろうとしています。
りす:このシステムはいいですね。「うちは小さい自治体だから導入できないんだけど」っていう場合でも、 企業さんと組んでそれができればお互いにとっても安心だし、 企業さんもその自治体と市民が安全ではないと企業の事業継続も難しいので、いい仕組みだと思いますね。
荒木さん: そうですね。ぜひ日本全国に1,700以上ある自治体が導入する、もしくは自治体の周りにある企業様が導入してくれることによって、 何か有事があってもすぐに災害対応できるようなシステムができるんじゃないかと思っております。
りす:あと個人でも災害が起きたら移動もして避難することも大事なんじゃないか。 特に火災の時なんか風向きによって避難先もどんどん変えていかなきゃいけないみたいなこともあったので、 避難を移動しながら変えていけるメリットっていうのをすごく感じていらっしゃる方もいて、 キャンピングカー買いたいっていう方にアドバイスいただけたら嬉しいんですけれども。
荒木さん:実際に能登半島震災があった後にいろんな方からお礼を言われました。 やはり余震がずっと続く中で、キャンピングカーがあるおかげで避難できたということと、 もう一つは、ペットを飼われているお客さんが非常に多くて、 そのためにもキャンピングカーがあるとペットと一緒に離れることがなく避難できるという意味では、 非常に被災者様からは助かったよという声をいただいております。
りす:ペットと同行避難って、「避難所にペットと一緒に行きましょう」って東日本大震災から変わりましたが、 お部屋の中まで一緒に入れるようなところはまだまだ少ないんです。 でも今このように暑いと「ペットは自転車置き場に置いて」と言われても、困る方も増えてきているので、 キャンピングカーをご利用いただけたらいいなと思っています。
荒木さん: 欧米のように文化として日本は根付いていないので、 我々は車旅と車中泊の文化を根付かせていきたいです。 今、熊本地震では車中泊に対して悪のようなイメージが持たれていますけれども、 決して悪ではなくて、車旅と車中泊の文化を根付かせることによって、 もっと快適に、もっと容易に、そしてそれが災害対応だけではなくて、 自分の人生に対して夢を与えるような、そういう夢のあるアイテムにしていきたいと思っているんですね。 そういう意味では、我々日本RV協会も活動していますし、 キャンピングカーの良さをもっともっと皆さんに伝えていければと思っております。
りす:はい、ありがとうございます。本日は一般社団法人日本RV協会会長、 株式会社ナッツ代表取締役の荒木賢治さんにお越しいただきました。 荒木さん、ありがとうございます。
荒木さん:どうもありがとうございました。

あんどうりすの防災・減災 りす便り
https://andorisu.jimdofree.com
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