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あんどうりすの防災四季だより 22年1/16日(再放送1/23,30)ゲスト:東京管区気象台気象防災部防災調査課防災情報管理係長 松野裕耶さん

りす)リスナーの皆様は気象庁が自治体向けに気象情報を読み解くワークショップを実施されてることをご存知でしょうか?
先日FM西東京がマスコミとして初めてこのワークショップにお声かけいただき参加してきました。
今回実施したワークショップは土砂災害編で、架空の自治体の地形図があったり、ハザードマップ、それから刻々と変わる気象情報をもとに自治体の危機管理課の職員として、いつどの地域に高齢者等避難の警戒レベル3や警戒レベル4、全員避難という情報を発信していくかっていう話し合いをしたんです。
緊迫感溢れるワークショップでした。
今回はワークショップを企画してくださった
東京管区気象台気象防災部防災調査課防災情報管理係長
松野裕耶さんにお越しいただいています。
松野さんよろしくお願いします。

松野さん)こんにちは、東京管区気象台の松野と申します。
普段は主に多摩地域の自治体の防災担当者と一緒にお仕事させていただいています。
お願いします。

りす) よろしくお願いします。


あんどうりすの防災四季だより

近年、大地震や豪雨水害の発生が相次ぐなか、市民にとっても「防災・減災」は非常に身近な話題となっています。以前と比べ、防災の知識に触れることが増えていますが、わたしたちは覚えた知識をマニュアル化してはいないでしょうか?
この番組では、四季に合わせた「防災・減災」のトピックをあらゆる視点で紹介します。
パーソナリティーを務めるのはアウトドア防災ガイドのあんどうりすさん。
アウトドアで出会ったスキルを楽しくわかりやすく話してくださいます。

アウトドアって大変そう…防災って難しそう…そんなことないんです。
気がついたら防災の知識が身についていた!そんな時間になるはずです。

文字情報と合わせてラジオライブラリーもお聞きください。

放送の文字起こしを、記事と同じページに掲載しています。
音声をお聞きいただきながら、文字で情報やデータをご確認ください。

放送音源

文字情報

今回のワークショップ について

りす)
気象庁がこのようなワークショップを自治体向けに実施しようと思ったのはなぜなんでしょうか

松野さん)
このワークショップは、気象台から発表される防災気象情報を受け、自治体が適切なタイミングや範囲で避難情報を発令いただけるよう、自治体の防災担当者に防災対応を疑似体験していただくものです。
防災気象情報は内容がやや専門的であり、時間も刻一刻と変化するため防災気象情報を読み解くためには専門的な知識が必要となります。

このワークショップを通して、いざという時に住民の皆様に自主的に動いていただくための呼びかけのヒントになればと思っています。

りす)
ありがとうございます。
線状降水帯とか最近聞きますけれども、現状では予想が難しいと言われてますし、土砂災害だとピンポイントでその場所だけ遭わないというようなことがあったりするので、予報を眺めてるだけでは避難をいつしたらいいか決断しにくいんだなっていうことを感じました。
今回のワークショップで事前の知識、訓練する必要性、すごく感じたんですけれども、光栄にも『FM西東京』がメディアとして初めてワークショップに呼んでいただいたということなんですけれども、これなぜメディアを入れようと思ったんでしょうか?

松野さん)
気象庁の取り組みとして、東京都の自治体と気象防災ワークショップを何度か実施してきましたが、どこの自治体の防災担当者の方々も『避難情報を住民に伝える難しさ』に頭を悩ませているようでした。
そこで防災気象情報の大事な伝え手であるメディアの方に、実際の防災担当者とともに、実際に大雨が降った時と同じような体験をしていただき国・自治体・メディアが一体となって防災情報・避難情報を伝達して住民が主体性をもって行動できるよう今回はFM西東京さんにお声をかけさせていただきました。

りす)
嬉しいお声がけありがとうございます。
メディアを入れることによるワークショップの違いって何かありましたか?

松野さん)
正直なところメディアを入れたワークショップは初めてということもあり効果は未知数でした。
ワークショップ内では実際には活発に意見交換もされ、お互いの悩みの共有や解決方法の模索などかなり効果はあったと感じています。
ワークショップ終了後にアンケートを取ったのですが、参加された他の自治体の方からも今回のワークショップを受け「地元FMとの連携を深めたい」との感想もあり、今後のメディアを巻き込んだワークショップを続けていきたいと思います。

りす)
地元のFM局との連携も考えてくださる自治体がいたなんて嬉しいです。
ちなみに今回のワークショップには「西東京市の危機管理課の方」も参加されていました。
西東京市が土砂災害で危険な地域にはあらかじめフライヤーのようなものを配布してくれたりとか、先駆的な取り組みもシェアされてたんです。

西東京市のサイトより
西東京市のサイトより
西東京市のサイトより
西東京市のサイトより

松野さんからのメッセージ

りす)
最後に市民の皆様に気象庁の情報の読み解き方についてのメッセージをお願いしたいと思います 。

松野さん)
この一年を振り返ると、静岡県の熱海市や長野県の岡谷市での土砂災害、西日本での特別警報などたくさんの災害があり、大雨や短時間洪水の頻度も増えている傾向にあります。
土砂災害や洪水の命に危険が及ぶような場所を、まず住民の皆様に認識して頂くことが重要だと考えています。
土砂災害では土砂崩れの発生を確認してからでは避難は間に合わない。
洪水では短時間のうちに急激に水位が上昇するため避難が間に合わないケースもあります。
過去の災害をくまなく調査した上で、この基準を超える災害が発生してもおかしくないという基準を設定し、安全な場所に避難するための時間も考慮して、気象庁では災害がまもなく発生しそうな時にキキクルで警戒レベル4相当の『紫』を表示しています。
さらに上の警戒レベル5相当には大雨特別警報もありますがその時には『すでに災害が発生している可能性が極めて高い状態であるため、避難が間に合わない恐れもあります』。
警戒レベル4相当、キキクルが『紫』のうちに住民の皆様が自主的に避難できるようにしていきたいですね。
皆様がお持ちのパソコンやスマートフォンでカタカナで「キキクル」と検索していただければ、土砂災害や洪水のリアルタイムの危険度を確認できますので是非お聴きの皆様もアクセスしてみてください。
※気象庁 キキクル
https://www.jma.go.jp/bosai/risk/

りす)
はい、松野さんありがとうございます。
キキクル、紫 危険な場合には全員避難ということですね 。

松野さん)
そうですね。これだけは忘れないでいきたいと思います。
警戒レベル4、キキクル紫、自主的に避難、是非よろしくお願いします。

りす)
本日はありがとうございました。



あんどうりすの防災・減災 りす便り
https://andorisu.jimdofree.com/


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