放送では名古屋グランパス戦を振り返り。選手インタビューはディエゴ、エンリケ、松木の3選手をお届けしました。
前回ブログ時から監督が交代。アルベル監督が目指したかっただろうサッカーも興味深かっただけに浸透せず残念。
ただ、チームが歴史を重ねる上で方向性は大切で、その方向としては間違ってはいなかった人選だったと思います。
さて、新就任クラモフスキー監督の初戦。
少し鬱屈していた空気を短い期間でどこまで晴れさせる事ができるか注目でしたが、想像以上の結果となった名古屋戦。
きっかけとしては素晴らしいもので、今後に続いて欲しい。
この日は全選手がアクティブでしたが、やはりディエゴDay。
アイキャッチ画像は1点目のシーンで、ボールを受けた時の体の向きと逆方向へのターンからリズムを掴みにくいシュートタイミング。
Jリーグ内屈指の相手GKランゲラック選手ですが、その実力者のタイミングを外したファインゴール。
そして終盤の2点目は連写でお届け。
安部選手のクロスにヘディングでヒット。GKの手が届かないボールの軌道、見届ける名古屋選手らの表情、入ったと確信したようにゴールと逆方向へ顔を向けるディエゴ選手。
この2枚にエモさを感じてしまいました。
もう一人この試合でMVPとするならエンリケ選手でしょう。
思い切ったハイラインを敷いたディフェンスの裏を絶対に取らせないと言わんばかりの圧力と刈り取り。
終盤にはインターセプトからそのまま持ち運んでのミドルシュート。八面六臂の活躍でした。
セットプレイ以外にもいずれミドルシュートをねじ込んでくれそうです。
続いて、守備でも終始集中が削がれなかったのを表すようなカット。
この日はいわゆるトップ下のポジションで出場した渡邊選手ですが、かつてのチームメートで仲も良さそうな永井選手のシュートをブロック。
このシーンと、前半序盤にマテウス選手の抜け出しを1対1で防いだGKスウォビィク選手。
2つの大きなピンチを決めさせず、なんと2月の開幕戦以来の無失点勝利です。
渡邊選手はまたも惜しいシュートがゴールをかすめ、ぜひ次こそは。
熱く激しく、距離感も良くタイトに闘ったのを表すワンシーン。
今期どこか相手選手へのチェックが遅く、甘く感じた事もありましたが、守備では素早いチェックからの逆襲が目立ちました。
そして攻撃においても、ターゲットにされがちだったサイドバックを経由するビルドアップにおいて、距離感とサポートが良く、あまり刈り取られる事なく相手陣地へ推進出来ていたと思います。
この表情を待っていましたし、きっとスタジアム、配信、サイトの速報を追っていた人、みんなこの表情をした事でしょう。
解任ブーストという言葉もあります。そうではなくこの勢いを続け、そしてここまでの1年半も無駄にせずゲームの主導権も握るサッカーを。
この新たな出発に期待します。
酒匂匠
撮影:赤木真二(転載不可)