武蔵野学芸専門学校
第81回ラジオライブラリー
第80回ラジオライブラリー
今回の「突撃!!お昼の学校!」は、初登場 武蔵野学芸専門学校。
今回の放送は、是非このブログを見ながら聴いてほしい。
なぜなら、出演してくれた学生さん達の作品をここに載せているからである。
放送中、その作品を見ながらリアクションや感想をしている事が多く、普段ラジオという媒体ではタブーな事をやってしまっているので、是非生徒さんの作品を見ながら聴いてほしい。
そこには、私やはるちーが思った感想とは違う感想が必ずあり、そしてなによりも、作品を観ながら聴いた方が、単純に何倍も面白い放送になるからである。
毎回、芸術系の学校に行く度に思う事は、生徒達の作品に評価をつける先生が、とても難しくて大変だろうなという事。
芸術には正解がなく、もし評価できる人がいるとするならば、それは自分自身しかいないと思っている。
その中で評価しなくてはいけない先生に「どうやって評価をしているか?」を聴いてみたら、凄く納得がいく返答を頂けた。
それは「評価するのではなく、可能性を広げてあげる!」という事。
つまり「こういうやり方もあるよ!」という教え方らしい。
先生は、生徒達が作成した作品を見ながら、なぜこれを描いたか?、なぜこの色を作ったか?等をどんどん聞いていくらしい。
その中で、だったらこうしてみても良いんじゃない?等のアドバイスをしていくと言うのだ。
それはお笑いの世界にも凄い似ていて、漫才やコントを披露した後に、構成作家さんやテレビ局の方達にダメ出しを貰う事が多々ある。
その中で、否定しか言わない人が山程いる。
否定だけされると何が芽生えるかというと「苛立ち」と「自信喪失」だけである。
逆に、可能性を広げてくれるダメ出しをされると「なるほど!」という感情が芽生え、素直に吸収ができ、次に活かせられるのである。
生意気だが私も、先輩や後輩や学生さん達のネタにダメ出しをする仕事があったりする。
私が心がけている事は「絶対に否定をしない!」という事と「色んな案を提示する!」という事の2つである。
つまり、その作品を作りあげたその人を尊重し、こういうのはどう?と可能性を広げてあげるという事なのだ。
お笑いのネタを芸術と一緒にするのは、少し違うのかもしれないが、誰かが作り上げた作品という部分では共通している。
なので、学生さん達の作品を見た時に、0から100、つまり生みの苦しみから完成まで持ってきた、この努力と頑張りに率直に感動してしまった。
学生さん達が自由に描いた作品だけではなく、同じテーマで描いた「さぼてん」の絵も見せて貰った。
当たり前の事なのだが、改めて思った事は、全員が全員全然違うという事である。
大きさやら角度やら個数やら何から何まで違うのである。面白い。
これぞ個性が溢れ出している。僕がサボテンを書くとしたら、真正面から見たサボテンを1つ書く。
けど、誰一人、僕と同じに書いてるサボテンがなかった。
つまり、これも僕の個性であり、周りの学生さんからしたら「何でこういう風に書いたの?」となるのだろう。
面白いよな。
だってこっちからしたら、逆に何でこう書かないの?ってなるもんな。
実に深くて面白いのが芸術何だと改めて思う。
学生さん達に何で絵を描いてるのか聞いてみたら「絵に救われた!」という生徒達が多かった。
何人かの学生さんは中学時代に嫌な思いをした事があったらしい。
その時に、絵を書くと心が落ち着いたと教えてくれた。
絵に救われた君達が、今度は君達が描いた絵で、誰かを救おうとしている。
君達が描いた絵は唯一無二であり、この世に1つしか存在しない絵なのだ。
そんな生徒達の思いが詰まった作品の全てが、私の心に突き刺さり、とても有意義な愛に満ち溢れた放送になったと思っている。
武蔵野学芸専門学校の皆、ありがとう!!!!
中村ひでゆき