まつばらホームクリニック『ラジオ在宅NOW』!
この番組は、保谷駅から徒歩三分の場所に位置する、まつばらホームクリニックの松原清二院長に、日頃医療の現場で感じていらっしゃることをお話頂き、皆様にも在宅医療に対しての理解をより深めて頂ければと思います。
第一週と第三週に本放送、その他の週は再放送をお送りします!
【3月のテーマ】
『在宅医療の心不全ついて』
皆様是非お聴きください!!
西東京市を中心に患者さんの自宅に行き、診察をしている在宅医療専門診療所「まつばらホームクリニック」のホームーページはこちら→https://m-hc.jp/
↓放送内容を文字でもお読みいただけます!
田中ヒロコ:本日もどうぞよろしくお願いいたします。前回に引き続き、在宅での心不全の治療についてお願いいたします。
松原先生:良くなってるケースを話したいんですけどね。その人ね、性格がすごい頑固。納得いかないと、ちょっと落ち着いてよみたいな感じで・・・
田中ヒロコ:感情がすごく表に出されるタイプ?
松原先生:感情もそうだし、理屈もそうだし、すごいのよ。
田中ヒロコ:言葉でって事ですか?
松原先生:言葉も。その人は結構腎臓も悪いし、心臓も悪いし、膀胱も病気あったり、膀胱も血尿でるからたまに洗ってあげなきゃいけない。看護師さんが膀胱洗浄って管がつながっているところにシリンジつけて生理食塩水できれいに洗ってあげるとかしなきゃいけない。
田中ヒロコ:そういうこともあるんですね。
松原先生:だけどそことやってもらってるけど、「もう看護師いらねー!」とか「何のために来てるんだよ!」とか言うわけ。
田中ヒロコ:なんで?なんで?
松原先生:いや、傍からみたらどう見ても必要なのに「いや、お金かかるからいらねー!」とか言って、そんなこと言ったってさあ、あの人たちいないとダメだよとか言って、調子悪くなったらどうすんのよ?って「もう大丈夫です」「私は大丈夫」って言って、それから2日後にすごい息苦しくなっちゃって、どうしたの?
「ちょっともう仰向けで寝てられない」と・・・。
田中ヒロコ:苦しいですね。。。
松原先生:どうしたの?って見たらお薬1ヶ月ぐらい飲んでないんですよ。仮にAさんとしましょう。Aさん、薬飲まないと心臓持たないじゃんって。看護師さんとかにちゃんと診てもらいながらやらないとあなたこんなになっちゃうよ。「そうですか・・先生の言うことを聞きます」って。いやそういう問題じゃなくて・・・風邪と違うんだからちゃんと薬飲んでないともたないんだから・・・。って。それからその人は酸素を導入したりあと1日3時間ぐらい点滴治療とか看護師さんにお願いして、利尿剤とかも投与してたのに、ところがレントゲン撮ったりして経過見ているとあんまり経過が芳しくなかった。
年末にはAさん、やっぱりちょっと厳しいかもしれない今回。今まで良くなってきたけど、さすがに、ちょっと厳しいねって・・・。だから、あとはね、治療としては僕も工夫するけどまあ、点滴もいつまで続けようか、正直も体にも負担になっちゃうし悩んでんだけど一つは、24時間点滴するんだったら入院する。もう一つは今28日だから31日まで点滴やって、それからもう苦しい時には麻薬飲むとかそういうことで対応して様子を見る。どっちがいい?って言ったら「いやーもうね、いやなんだよね。先生に最後まで見てもらいたいんだ。お願いします。」って言われて、
では、点滴つづけてやっていきますか?31日まで。それで、年明けご本人のところ行ったら、「足のむくみすごい取れた。息苦しいのも全然なくなってきちゃった。」
心不全って体重増えるんです。余分な水分が溜まってくるので。その水分出すための利尿剤って飲むんですけど。それが体重が以前と比べて6キロくらい落ちてたんですね。お会いするたびに1週間ごとに5キロくらい落ちてて、だいぶ良くなって。「先生さあ、先生が出してくれた麻薬は俺は使わずに済んだと。だいぶ良くなった。これだったら4月のひ孫に会えるくらい」
田中ヒロコ:ひ孫?あ、そうなんですか。
松原先生:というふうに言ってもらった時には在宅でこういった点滴治療するのは間違ってなかったなと思いました。
田中ヒロコ:どんどん良くなるっていうことがあるんですよね。息切れで会話してたときはすごく不安になりました。先生が、息切れの感じがとても上手だったから。。。
松原先生:本当にレントゲン見たときは、これ厳しいかもなと思ってて。本当はその日に点滴打ち切ろうと思ったんですけど、本人が「いや、先生さ、ちょっと足のむくみがちょびっと良くなったから、もうちょっと点滴続けてくんないか?」って言うから。じゃあさ、分かった。Aさんは納得しないと難しいので、31日までやろうって。「じゃあそれでいこう。」って・・・。
田中ヒロコ:先生のお話はちゃんと聞き入れてくれるんですね?頑固な方っていうふうに伺っていたんですけど。
松原先生:めちゃくちゃ頑固ですよ。だから、その人に直接言ったことあるんですよ。余談になりますけど。Aさんさ、昔さ、働いてた時さ、頑固って言われたことないって?言って。「あるよ。社長に言われてたよ。頑固って・・・。」Aさん、その頑固ちょっと直したほうがいいよって。看護師さん大切にしないとって・・
田中ヒロコ:ご自身が納得されたからなんでしょうね。信用できる人と思われてっていうところの感情が多分左右されてるんですよね。心が開けないとやっぱり頑固が出ちゃうみたいな・・・。
松原先生:Aさんさぁ思い込み激しいって言われたことない?とか言って。「あるあるよく分かるね!」わかるよ!こんだけ喋ってるんだもん。「以後気をつけまーす!」って。
田中ヒロコ:かわいいですね、以後気をつけまーすってかわいい。そこまで、最初も文句ばっかり言ってる感じですもんね。それがそこまで変わるんですね。
松原先生:この前会った時はね、「あと3週間で誕生日なんだよ。良かった。」って。90歳。
田中ヒロコ:90歳でもそうやって強気でいられるの素敵ですね。どんどん気弱になっちゃうじゃないですか。年とってくると・・・自分に自信が持てなくて。。。
松原先生:ポジティブに言えばね。たまにそういう時は大変だなと思う時はあるけどね。トータルでその人を僕すごい好きなんだけど、やっぱりコミュニケーション地雷ってあるから、地雷踏まないようにしないとな・・・・って。
田中ヒロコ:やっぱり先生もそこら辺はうまく気を使って。ご家族も一緒に住まれてるんですか?
松原先生:家族はね、仕事に行かれてるのでほぼ日中独居なんですよ。独居なんだけども息子さんたちはお父さんに対する愛は深い。たまに行くと息子さんと楽しそうに喋ってる。
田中ヒロコ:とてもチャーニングな人ですよね。
松原先生:その言い方は正しいと思う。
田中ヒロコ:なんか憎めない。
松原先生:そうそうそうそうね、結構理屈屋さんで思い込みは激しいけど納得したらもう全然ない。
田中ヒロコ:あとどうなんでしょ?そういうちょっと手強い返しをしてくる患者さんが納得してくれた時の喜びとかもよくありますよね。
松原先生:ありますよね。
田中ヒロコ:すごく手のかかる外車を乗りこなす人がいるじゃないですか。本当に「メンテナンス大変だよ」って言う、でもね、やればやるほど信頼関係も出るし、こっちも気持ちいいっていうか。
松原先生:なんかね、やっぱりあれじゃない?かなりいろいろコミュニケーションにおいて、普通以上に気を使うから、自分の最終目標ってやっぱり患者さんから感謝してもらうっていうのが一番大切なことなので、そういったものが結果として出てくると嬉しいなって思う。
田中ヒロコ:先生の言うことを聞きますとかって言葉が聞けて。
松原先生:1,2か月後わかんないですけど・・・。
田中ヒロコ:そこ先生、地雷を踏まないようによく歩んでいただいて、でもご家族も関係がいいってことは人と人なんだなっていう、人間性だったりとか。でも逆にそこまで言えるってすごいいいです。
松原先生:僕が?
田中ヒロコ:先生も患者さんも。頑固って言われないの?と先生も言ったりとか患者さんも言ってくるって・・・そんなにぶつかる?ってところが在宅ならではのコミュニケーションなのかなって。普通病院行って言われないと思うんですよ。あなた頑固じゃない?って。よそ行きになってたりするので、在宅医療の素敵なところだなぁって。
松原先生:仕事として面白いところだよね。お互い素を出さないと付き合い切れない。
田中ヒロコ:先生素敵!次回、楽しみにお話を伺いたいと思いました。ありがとうございます。