りす:本日は、内閣府防災避難支援担当の黒濱綾子さんにお越しいただいて、災害関連死について1月に内閣府が発表した内容を教えていただこうと思っています。
黒濱さん、よろしくお願いします。
黒濱さん:はい。よろしくお願いします。

近年、大地震や豪雨水害の発生が相次ぐなか、市民にとっても「防災・減災」は非常に身近な話題となっています。以前と比べ、防災の知識に触れることが増えていますが、わたしたちは覚えた知識をマニュアル化してはいないでしょうか?
この番組では、四季に合わせた「防災・減災」のトピックをあらゆる視点で紹介します。
パーソナリティーを務めるのはアウトドア防災ガイドのあんどうりすさん。
アウトドアで出会ったスキルを楽しくわかりやすく話してくださいます。
アウトドアって大変そう…防災って難しそう…そんなことないんです。
気がついたら防災の知識が身についていた!そんな時間になるはずです。
音声をお聞きいただきながら、文字で情報やデータをご確認ください。
文字情報と合わせてラジオライブラリーもお聞きください。
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災害関連死について
りす:黒濱さん、内閣府からお越しということで、なんとなくこう緊張が漂ってしまうんですけれども…。
内閣府に行かれる前は、徳島県の鳴門市で、助産師さんでもあり、保健師さんでもあるということで、地域防災に関わってたということで、よろしいでしょうか。
黒濱さん:はい、そうなんですよ。普通の市役所のおばちゃんです。
りす:そんなことないんです。それでもあの内閣府の方で、鳴門市って津波防災などでとても頑張ってる市なので、それでお声がかかったって感じですかね。
黒濱さん:お声がかかったというか、行ってこいと。
りす:で、今回、その災害関連死についてまとめられた資料っていうのがあるんですけれども…。
災害関連死と聞くと、 多くの人は、まあ直接家具とかね、あの家屋の倒壊で亡くなった人以外の人が全部で、その亡くなった人が災害関連死だと思っちゃうじゃないですか。
黒濱さん:そうなんです、そこが一番の問題で。これがね、すごく難しいんですけれど、災害弔慰金って言われる、 亡くなった方にお金をお出しできる制度があるんですけれど、そこに申請を先ずしないと、災害関連死かどうかというのを認定もされないっていう、そこの大きな仕組みがあります。
りす:はい、そうですね。だから、ご遺族がいない方で申請できなかった人は、災害に関連して亡くなっても災害関連死にならないんですよね。
黒濱さん:そうなんです。そうなんです。
りす:なので、災害関連死何人って出てきてますけれども、実際にはそれ以上災害に関連して亡くなった人もいるかもしれないし、その認定作業もまた自治体とか災害によって違うんですよね
黒濱さん:そうなんです。基本的には市町村が審査会などを開いて、そこで行政上、 災害に関連しているかなという判断で、それが、医学的に禁止作業とかして、するっていうような形じゃなくて、行政上の、まあ認定という形となりますね。
りす:弔慰金を、出しても大丈夫という方に、っていうことなんですよね。
黒濱さん:お見舞い制度に近いのかなって思います。
災害関連死を分析してわかったこと
りす:その災害関連死、能登半島地震で災害関連死とされた人たちの全部のデータを分析されたということなんですけれど、どんなことがわかったのでしょうか
黒濱さん:そうですね。まあ一般的によく言われてる高齢者が多いとか、まあ持病があった方が多いとかいうのはもちろんなんですけれど、それ以外にも、さまざまなキーワードになってくるところが結構出てきたのかなと思っています。
りす:具体的にはね、高齢の方っていう以外にも、どんな特徴的な災害関連死が見えてきたんでしょうか。
黒濱さん:そうですね。やっぱりこの能登の特徴として、やっぱり寒かったっていうのもあるので、やはりその、「断水とか、停電によって環境が整わなかった方」っていうのも結構いましたし、それがまあ施設の方っていうのも、今回は結構多かったのかなと思います。
りす:施設の中にいたけれど、やっぱり低体温症で亡くなったという方、非常に多いですよね。
そして、もちろん高齢で体力が弱ってるっていう方だけじゃなくても、例えばスプリンクラーが、結構破裂して、それで濡れたっていうケースもあったと…
あまり言われてなかったですよね。
黒濱さん:これまでにはあまりなかったと思うんですけど、その「スプリンクラーの誤作動」っていうんですかね、あれも結構施設の中ではあって。
かつ停電なので暖を取れなかったっていうのは、やっぱり今回大きな特徴としてあるのかなっていうのは、ありますね。
りす:アウトドアでは、「絶対濡れるなって言われてるので、冬山で濡れると気化熱が体温を下げ続けるので、濡れたら絶対着替えなきゃいけない」っていう、ただこう、あのアルミのシートを巻くだけじゃダメだよっていう、その処置をもっと知らせないといけないなぁと、その報告書を読んですごく思いましたね。
あと、移動中に雨に濡れたって方もいらっしゃいましたよね。
黒濱さん:これまでのその災害関連死の事例死の中でも、そういう事例っていうのはちょこちょこあったんですけど、やはり地震の方がどうしても数が多いので、数字だけ見ると埋もれてしまうという件数として少ないので、豪雨災害とかではそういう事例も、今までにもあった。 というところですね。
りす:なるほど。それがきちんと記録として全員分載っていますもんね。その他に何か…例えばあの報道をよくされているのは、遠くにみんなで移動してってそういうようなことが多く報道されて、その傾向はあったんですか?
黒濱さん:はい、それも結構ありましたね。まあ、今、D-MATの先生たちが、分析とか、結果も出してますけれども、やはり「移動の影響」っていうのはすごくやっぱり大きくて、道が悪いところを、しかも長時間かけて移動したっていうのは、まあ体的にもやっぱり負担がかかりますし、それ以外にもやっぱり知らないところに行って、しかも家族ともなかなか会えない状況の中、移動したのは、まあ精神的にも結構影響が、大きいですね。
黒濱さん:だんだんご飯が食べられなくなって、不安が募ってっていう方も。結構事例の中にはあったかなと思います。はい。
りす:一般的に災害関連死を防ぐためには、避難した場所がね、あまりにもひどい環境だとまずいから、美味しいご飯も提供して、あったかいご飯でっていうようなことで、今回ホテルとかそういったところもあったんですけれども、それでも、 温かいご飯があっても、こうだんだん食べられなくなっていくっていうのには対応できなかった…
黒濱さん:そうですね。なので、なんか今までまあ避難所TKBってよく言われていますが、…
Tがトイレで、 Kがキッチン、お食事で、 Bはベッドっていう風なね。
りす:このTKBが必要。はい。
黒濱さん:で、これが整っても、人ってやっぱりこの事例集の中では、被災のショックとか、やっぱり不安とか。
それによって温かい食事が出ていても食べられなくなるっていうのを結構影響として、今回はあったんだなと思いましたね。
りす:これね、本当に今まで皆さんその環境を良くすればって、思っていたんですけれども、それだけじゃない。やっぱり基本中の基本の「ご自宅が被災しない、そこで怪我をしない」っていうことがとても重要だということでもありますよね。
黒濱さん:もうなんか基本にやっぱり立ち返るんですけれど、そもそも耐震ができていて、津波の影響もなくて、で、ラインが整ってるっていうところに居続けるっていうのが、まあ本当は一番良くて。
まあこれってもう事前防災の一丁目一番地というか。
そこに立ち返ったっていうのが、今回のいいところかなと思いました。

見えてきた大切なこと
りす:それから「高齢者だけじゃなく、一番目の事例として出てくるのが40代の方の災害関連死」でしたね。
黒濱さん:はい、そうですね。まあ、なんでしょう、「急激な避難行動により」っていうところですよね。
若くてもそういうのがあるっていう。
りす:はい、その方の事例は、津波から避難された時に、ビニールハウスに行かれたんでしたっけ?高台です。
高台に避難されて、で、その後、 調子がちょっと悪くなり、致死性不整脈って書いてありましたね。
黒濱さん:はい、そうですね。そういう事例もあります。
りす:一番目に出てきた40代の方で、これの対策としてはもう避難所の環境ではなく、普段からの健康ですよね。
黒濱さん:はい、健康チェックとか。で、やっぱりそういう…なんでしょう、日常的に。まあ、もともと持病がある方とか、この亡くなった方が持病があったかどうかっていうのも、なかなかわからないんですけども。
やっぱり普段の健康管理で、ハイリスクな人へのアプローチをどう優先的にしていくのかっていうのも結構重要なのかなって思います。
りす:これも日常からの、災害も含めた 健康づくりみたいな。そこが実はすごく重要だったっていうことですよね。
黒濱さん:それで、あと、この事例に関してちょっと思ったのは、やっぱり避難したことのないところに慌てて逃げたら、いろんな動揺ってありますけれど、やっぱり奥能登の、このいろんな助かった人のお話を聞いてると、慣れているところ、よく訓練とか。
まあ練習、まあ避難散歩っていう言葉もよく使われますけど、普段よく行ってるところに、みんなで逃げるっていうのはやっぱり一番安心感があって、やっぱりそういうことも含めて事前にしておく必要があるのかなっていうのは思いましたね。
りす:あと、まだお若い方で、災害時にはいろいろ支援されて、介護のお仕事されている方が、引き続き避難所に行っても介護のお手伝いをされていて、で、それでご自宅に戻られた後に亡くなってるっていう事例がありましたよね。
黒濱さん:はい。なので、あの支援者、支援をする方の負担とか。そこも結構大事なのかなと思います。
りす:はい、イタリアとかだと、「支援している人もお休みしなさい」みたいに、日本でもそのように変わってきていると言われてますが、今回の災害関連死の事例集、すごくいろいろ分かってきたことがあると思いますので、リスナーの皆さんもぜひエフエム西東京のサイトからじっくり読んで、普段からの対策していただければと思います。
※災害関連死事例集
令和6年能登半島地震において災害関連死と認定された事例及び認定されなかった事例https://www.bousai.go.jp/taisaku/hisaisyagyousei/pdf/jirei_r8.pdf
りす:本日は内閣府防災避難支援担当の黒濱綾子さんにお越しいただきました。
黒濱さん、ありがとうございました。
黒濱さん:はい、ありがとうございました。

あんどうりすの防災・減災 りす便り
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