りす:本日も法政大学 現代福祉学部 福祉コミュニティ学科教授の水野雅男先生にお越しいただいています。
水野先生、本日もよろしくお願いします。
水野先生:よろしくお願いします。

水野先生には西東京市にあるエフエム西東京本局のAスタジオにお越しいただきました。
近年、大地震や豪雨水害の発生が相次ぐなか、市民にとっても「防災・減災」は非常に身近な話題となっています。以前と比べ、防災の知識に触れることが増えていますが、わたしたちは覚えた知識をマニュアル化してはいないでしょうか?
この番組では、四季に合わせた「防災・減災」のトピックをあらゆる視点で紹介します。
パーソナリティーを務めるのはアウトドア防災ガイドのあんどうりすさん。
アウトドアで出会ったスキルを楽しくわかりやすく話してくださいます。
アウトドアって大変そう…防災って難しそう…そんなことないんです。
気がついたら防災の知識が身についていた!そんな時間になるはずです。
音声をお聞きいただきながら、文字で情報やデータをご確認ください。
文字情報と合わせてラジオライブラリーもお聞きください。
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ボラキャンすずと今後の課題
りす:先週、なぜ大学の先生が「ボラキャンすず」を始めたのかというお話を聞いて、その後、「ボラキャンすず」というボランティアの拠点を作ったことによって、個人の方もボランティアとして参加したくなったというお話をお聞きしたんですけれども、その時50代の方がボランティアで多いとお話がありました。
過去のボランティアでは大学生が多かったと言われていましたが、やはり経済的に苦しいとか、遠方だったとか、いろいろな理由があると思いますけれども大学生は少ない印象でしたか?
水野先生:NPOやNGOなど他の団体で大学生を受け入れているところがあるので、大学生が少なかったかどうかはわかりません。
ですが、我々のところは総じて中高年の方が多かったです。
りす:なるほど。
水野先生:ただ夏休みや春休みにまとめて被災地に入ってもらうようなプログラムを私が用意しました。
交通費を補助するという形で、羽田空港から能登空港へ飛んで、能登空港から珠洲市までの往復の交通費を出してあげるから参加しませんかと呼びかけて、法政大学以外も含めて延べ50人ぐらいは入ってくれています。
りす:はい。参加された学生さんたちからは、どのような声が上がりましたか。
水野先生:そうですね。被災地の現状を見て何かしなきゃいけないと言って動き出した学生もいまして、特に水産業の担い手がいないので、それを支援するような活動をこれから始めようとしている学生たちもいて。
りす:それはかっこいいですね。
水野先生:大学から活動助成金をゲットして、これから通うことになったりした学生もいますし、2回3回と足を運んでいる学生もいます。
先週の放送で紹介した「CANP in Campus」という授業に取り組んでいまして、それに対して寄付金を大学に入れていただいたんです。
それを活用して交通費補助をしました。
我々は今回初めて組織を立ち上げて運営をしていたんですけども、今までも東日本大震災、あるいは阪神淡路大震災からずっと活動を続けている団体もありますよね。
そういうところは組織もしっかりしていて、資金面も潤沢ですが、我々は全然違ってその場しのぎでやっているので、活動助成金も1本1本申請してゲットしていく。
それが出るかどうかもわからないけれど、とりあえず立て替えてやってきたということです。
お金の面はなんとかなるかなと思ってやっていました。
しかし今冷静に考えてみると、例えば我々は軽トラックを借りたり寄贈してもらったりしてそれを現場に通わせますが、そのガソリン代とかも全部我々が持つわけですよ。
これはちょっとおかしなことじゃないですか。
りす:本当ですね。
水野先生:まず国が払わないのかって。資機材も自分たちの資金で買うわけですよね。
結果として今現在ほぼ2年間やってきて、財政面でもトントンできましたけど、こんなのは続かないですよね。
りす:そうですね。個人の頑張りだけを求めていても、皆さん生活が大変ということもあるので。
水野先生:1つのプロトタイプを提示できましたが、資金的な面とか休業補償してあげるとかすると、もっと30代40代とかの方も来やすいと思うんです。
りす:イタリアはそうされていますよね。休業補償があります。
水野先生:それがないでしょ。
りす:ないからいけないですね。
水野先生:なので平均年齢が50代とか60代なんですね。
りす:もっと多くの方が助け合えたら、人生も変わってくるような体験になるということですね。
水野先生:そうですね。それが大きな課題だと思います。
イタリアのお手本があるのにね。
りす:なるほど。
水野先生:技術系の団体はたくさんあるんですけれど、技術を持っていなくても、ちょっと被災者に寄り添って話を聞いてあげることはできますし、いろいろな形でとりあえず被災地に入ってみるということのハードルをもう少し下げてあげるということがいいかなと思います。
途中から内閣府が交通費の補助を出してくれるようになりましたけれど、最初から休業補償を含めてそれをやってくださったら。
高速道路の無料化はまだ続いていますけれども、ガソリン代とかとういうものを出してあげたら、随分変わると思います。
そんなことなんです。
簡単にできると思うんですけど…と思って、今やっています。
これは一つのモデルで、参加したボランティアの方はこういう気持ちで、こういうことをやられましたよというのを、これからアンケートを取ってデータを示して、国とか行政機関に政策提言をしていこうと考えています。
りす:なるほど。それはとても楽しみです。
テントについても政策提言というか、論文を書かれていますよね。
水野先生:はい。屋内が絶対に安心安全かというと、そうではないですよね。
屋外のほうが、たぶん肉体的には寒かったり暑かったりして、ストレスが大きいかもしれませんが、精神的な面で考えると、軽減されると思うんです。
今回、能登半島地震の被災者の声を聞きましたが…。
「ぎゅうぎゅう詰めで雑魚寝していて、隣に誰かわからないおっちゃんがすぐ間近にいて、とても眠れなかった。睡眠不足が一番困ったことだ。」
ということを言ってらっしゃった女性の声を聞きました。
本当にそうだなと思います。
家族ごとにテントで生活すると、寒さや暑さをしのげればそんなストレスはないわけですから、ぜひそれを一つの選択肢として国とか行政機関もテントを用意するということが大事なんじゃないかなと思いますし、民間企業も連携してくれるわけですから、ぜひやってほしいです。





※写真はボラキャンすずFACEBOOKページより
https://www.facebook.com/volunteercampsuzu
りす:先週も作業の話を少しお聞きしましたが、具体的な作業でこれは大変そうだなと思ったこととかありますか?
水野先生:豪雨災害が9月21日にありました。
私は八王子にいて、今どんな状況なのかというリアルな状況が入ってきて、とりあえずボランティア自身が避難するようにと指示を出しました。
その後、川が氾濫して土砂が建物の床下だけでなく、床上とかにも入ってきたんです。
それを処理するというのは並大抵ではなくて、床板をめくって床に潜り込んで、モグラ隊です。
泥をひとかき、ひとかき、出していく。それが終わったら、乾燥させて薬剤で殺菌するというようなことをやるので、一軒の家に1ヶ月から2ヶ月くらいかかるわけです。
そういう現場がたくさんあったので、被災者の方は「地震の方が良かったね。」と。
りす:その声は、お聞きしました。
水野先生:本当かなと最初思ったんですけれど、本当にそうでした。
りす:土砂は本当に重くて、すべての家具もダメになり、湿ってしまうということで、とても大変ですよね。
ボランティアに行った後、そこに住みつくという人もいらっしゃるとお聞きしたんですけれども、そういうケースはありましたか?
水野先生:あります。ボラキャンに入った方々が地元の方々とのコミュニケーションを深めているということもありますけど、「ボラキャンすず」に交流テントがありまして、毎晩酒盛りをして、ボラキャンメンバー同士の交流も深まっていますので、結果として4組のカップルができたと聞いています。
りす:えー!すごい!
水野先生:そのうち3組は珠洲市に住むということを聞いています。
りす:すごいですね。そんなふうに別の地域から人が入ってくる、そしてカップルになるような人が入ってくることによって、消滅しかかっていくような、被災して小さくなっていくような街が活性化してくるというようなことは考えられますか?
水野先生:そうですね。我々がちょうど1年ぐらい経ってから、後期解体が進んでいって、どんどん古民家が壊されていくという実状を見て、これはまずいなと思って、奥能登地域の立派な古民家を何とか残しましょうという声掛けをしていきました。
結果として残ったところが「上黒丸」という集落の古民家で、そこは棚田も一緒にあって、ここを何とかしていこうということで今プロジェクトを立ち上げて、これから動き出します。
りす:それが街づくりになるということですね。
水野先生:そうですね。外から人を呼んで通ってもらったりしますし、農業をやる人もそこで住みつくことになると思います。
りす:はい。じゃあ被災しても希望の芽がそこで生まれているという感じですかね。
水野先生:はい。1年とか1年半ぐらいは、復旧活動にボランティアが集まってきて、その支援をしてきたわけですけれども、だんだんフェーズが変わってきて、今は復興に少しずつ移っているわけです。
いわゆる街づくり、村づくりですけれども、そういうところの面白さ、つまり消滅しかかっている集落を立ち上げて、新しい生業を作っていくことに、ボランティアの方々も寄与できるということも体験してもらいたいなというような目論みを持っています。
りす:目論み、楽しそうですよね。
水野先生:楽しいですよ。
りす:では、もうボランティアという形ではなく、新しい街づくりの目論みに、例えば西東京に住んでいても、移住するのではなくて関わっていく、二拠点として関わっていくということもありってことなんですね。
水野先生:もちろんありますね。ぜひ。
りす:ぜひ番組ホームページにも載せておきますので、水野先生と関わりたいと思った人はご連絡いただければと思います。
本日は法政大学 現代福祉学部 福祉コミュニティ学科教授の水野先生にお話をお聞きしました。
水野先生ありがとうございます。
水野先生:ありがとうございます。

※一般社団法人紡ぐ学校上黒丸
https://www.kamikuromaru.com
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あんどうりすの防災・減災 りす便り
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