あんどうりすの防災四季だより 23年8/6（再放送8/13）ゲスト：マンション地震対応支援協会特別技術顧問古賀一八先生

りす)
本日は関東大震災100年ということもあり
マンション地震対応支援協会特別技術顧問
古賀一八先生にお越しいただいています。
古賀先生よろしくお願いいたします。

古賀先生）
古賀です。よろしくお願いいたします。

あんどうりすの防災四季だより

近年、大地震や豪雨水害の発生が相次ぐなか、市民にとっても「防災・減災」は非常に身近な話題となっています。以前と比べ、防災の知識に触れることが増えていますが、わたしたちは覚えた知識をマニュアル化してはいないでしょうか？
この番組では、四季に合わせた「防災・減災」のトピックをあらゆる視点で紹介します。
パーソナリティーを務めるのはアウトドア防災ガイドのあんどうりすさん。
アウトドアで出会ったスキルを楽しくわかりやすく話してくださいます。

アウトドアって大変そう…防災って難しそう…そんなことないんです。
気がついたら防災の知識が身についていた！そんな時間になるはずです。

文字情報と合わせてラジオライブラリーもお聞きください。

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マンションの地震対策支援について

りす）
古賀先生は熊本地震の時、福岡大学で建築系の教授をされていたということもあり、マンションの皆さんがとても困っていたということで支援に入られたということだったんですが、何に困って、どのような支援に入られたのでしょうか？

古賀先生）
マンションがですね、自分のマンションが直るか直らないか…。
直すとしたらいくらぐらいかかるのか、ということを、皆さんご存じなかったんですね。それでその支援に行きました。
りす）
はい、「どれくらいかかるかわからない」というのは、例えばドアのところにXみたいな亀裂が入ったりしたら、もうお家が壊れてしまって、復旧できないんじゃないかって思いがちなんですけど、それは直るものなんですね。
古賀先生）
はい、阪神淡路大震災以降、430棟くらい直してきていますので、見れば、いくらかかるか、直るか直らないか含めてわかりますので、そういう説明を50棟くらいのマンションにしてきました。
りす）
ちなみにドアだといくらぐらいかかるんですか？
古賀先生）
壊れ方にもよりますけど、一番軽微なもので戸あた8万円から9万円くらい。
ドアがひしゃげて、窓も割れて、壁から中が見えるくらい壊れているのが、
戸あたり250万円くらい。
りす）
そういった、金額が、先生には見たら全部、直し方から直る金額まで、全部実績があってるのでわかるっていうことだったんですけど、その知見っていうのが阪神淡路大震災でもわかっていたのに、熊本地震で生かされていないっていうことがあったんですよね。

古賀先生）
はい、地震の時に一番最優先すべきことは死なないことなんですね。その次に重要なのが、お金と正しい情報なんですね。
お金がないと復旧が進まないんです。
災害時には詐欺が必ず来ます。呼んでもないのに向こうから勝手に来ます。
それから偽の情報が飛び交います。SNSとかいろんなもので。
皆さん、復旧方法知っている人がほとんどいないんですね。
なので、いろんな情報が出ても飛びつかないでください。
私は騙されないと思っていても、相手はプロなんですね。
詐欺にすっかり騙されたマンションもあって、限界のマンションですけど、義援金から修繕積立金から、全部騙しとられて一銭もお金が残らずに、敷地売却で、マンション壊して売るしかなかったっていうマンションもありました。

りす）
騙されなかったらちゃんと復旧できたっていうことなんですよね。
古賀先生）
はい、お金が残っていましたので。
りす）
あと、見積もりで３倍以上の価格を吹っ掛けられたみたいなお話も聞いたんですけど。

古賀先生）
ある管理会社ですけど。修繕積立金がいくらあるか義援金がいくらあるか。
保険金がいくらあるかを管理会社は全部知っていますので、その持っているお金で見積もったマンションがあるんです。
実際私がどう見ても1億円で済むのが、3億円っていう見積もりでもってきて、マンションの住民の方々はいくらかかるのかっていうことが全く分からないので、もうそのまま3億円払ってしまったっていうマンションもあります。

マンション地震対応箱MEASについて

りす）
なかなか修繕しようにも、いくらかかるのかわからないと、それが詐欺かどうかもわからないという事態が起きているのかなと思ったんですけど。
そうならないために、いつでもどこでも古賀先生がやってきてくれるっていうわけではないかもしれないので、誰でも対応できるっていうことで…
「マンション地震対応箱MEAS」というものを先生が作られて、そして一万円前後で販売されているということなんですけど。
どんなものなんでしょうか。

古賀先生）
まったくわからないマンションでも、いざとなったときに、その箱を開けてもらうんですね。
震災直後から復旧まで二つの山があります。
一つは命を守ること。
で、それが目安を開けると、災害2日目ぐらいまで何をやらなきゃいけないのかっていうことが、指示書で書かれています。
震災時は頭がパニックになっているんですね。正常な頭じゃないんです。
ですから、非常時に人を動かすためには指示書しかないんですね、こうしてくださいとかこうしなさいとかやれとかですね。
それが指示書になっているので、その指示書通りにやればきちっと物事がスム
ーズに進みむっていうことですから。

りす）
安否確認をしなさいとか、トイレの設営をしなさいとかそういう指示が書いてありますよね。
古賀先生）
それから、今度復旧に向けての動きなんですが…。
やはりこれはいくらで直るか直らないか。
そこからいくらかかるのかっていうのが書いてあるので、それからお金はどこからどういう風にもらったらいいかとかですね。
保険金をたくさんもらうノウハウとかも、いろいろ書いてあるんですけど、入るお金と出るお金がわかればマンションの合意もしやすくて復旧がスムーズに進むし、騙されずに済むっていうことです。

りす）
騙されずに、そして自分たちの適正な価格で復旧できるっていうことは、とても安心なものなんだと思います。
ぜひこのマンション地震対応箱MEASというもの、HPにも詳しく載せておきま
すので、エフエム西東京のHPもご覧になっていただければと思います。

マンション地震対応箱MEASのHP
https://meas-bousai.net/