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あんどうりすの防災四季だより 23年1/1(再放送1/8)ゲスト:東京管区気象台防災調査課 松野裕耶さん

りす)あけましておめでとうございます。
新年最初のゲストは、東京管区気象台防災調査課の松野さんにお越しいただいております。

松野さん、あけましておめでとうございます。

松野さん)あけましておめでとうございます。
東京管区気象台防災調査課の松野です。

今日はよろしくお願いします。

あんどうりすの防災四季だより

近年、大地震や豪雨水害の発生が相次ぐなか、市民にとっても「防災・減災」は非常に身近な話題となっています。以前と比べ、防災の知識に触れることが増えていますが、わたしたちは覚えた知識をマニュアル化してはいないでしょうか?
この番組では、四季に合わせた「防災・減災」のトピックをあらゆる視点で紹介します。
パーソナリティーを務めるのはアウトドア防災ガイドのあんどうりすさん。
アウトドアで出会ったスキルを楽しくわかりやすく話してくださいます。

アウトドアって大変そう…防災って難しそう…そんなことないんです。
気がついたら防災の知識が身についていた!そんな時間になるはずです。

文字情報と合わせてラジオライブラリーもお聞きください。

放送の文字起こしを、記事と同じページに掲載しています。
音声をお聞きいただきながら、文字で情報やデータをご確認ください。

放送音源

文字情報

大雪や豪雪について

2018年1月 田無駅
ペデストリアンデッキ

りす)
よろしくお願いします。
松野さん、クリスマスあたりから日本海側で豪雪の被害がありましたよね。
東京では数センチの積雪でもニュースになったりしますが、『大雪や豪雪になった場合』というテーマでお話を聞きしたいと思っています。

松野さん
はい。大雪注意報や大雪警報は基準が定められており、基準以上の積雪が予想される時に発表しています。
東京地方では12時間での降雪の深さが
5cmで注意報、10cmになると大雪警報の基準になります。

多摩西部では降雪の深さが20cm
それ以外の地域では降雪の深さが10cmとなっています。
ここ西東京市は多摩北部に含まれるため、降雪の深さが
5cmで大雪注意報10cmで大雪警報を発表しています。

りす)
地域によって、東京の中でも注意報が出る基準が違うということなんですね。
やはり多摩(西部)だとたくさん降るから、そういう基準になっているんですね。
大雪「警報」を発表するときはどのような時なのでしょうか?

松野さん
一般的に日本海側で大雪となる、冬型の気圧配置の時は、東京を含む関東地方南部は比較的大雪になりにくいとなっています。

東京で大雪になるパターンとしては一般的に、「南岸低気圧」と呼ばれる関東の南の海上を発達した低気圧が東進するパターンで、北から寒気が吹き込むため、雨が雪となります。
大雪が予想される時は、府県気象情報と呼ばれる補足情報も発表するため、合わせて参考にしていただけると良いと思います。

りす)
どうして「南に低気圧があって」、南だと暖かそうな所にあるなーという感じなんですが、それが「北から寒気を呼び込む」ってどういうことなんでしょうか?

松野さん)
低気圧・高気圧も水と同じで、高いところから低い方に流れ込む性質があります。
これと同じ流れでですね、北側の冷たい寒気を南側の低気圧が引っ張り込むため、北関東とか東北にある冷たい空気が関東南部の方まで侵入してきます。
低気圧の発達の程度により、どれだけ寒気を引っ張り込めるかが問題であり、そこが一つ目のポイントとなります。

りす)
なるほど、一つ目ということはまだあるって事ですか?

松野さん
はい。二つ目のポイントは、上空の気温と地上付近の気温になります。
上空の気温というのは一般的に1500m付近の高さのことを言うことが多く、氷点下になっています。
なのでその1500m付近の雲の中は雪や氷の粒でできており、これがそのまま降って来れば「雪」、途中で溶けてしまうと「雨」となります。

りす)
途中で溶けると雨になったりとか、そんなのであれば気温さえわかれば予想っていうのは雨か雪かっていうのは簡単そうに思えるんですけれども、そうではないんですか?

松野さん)
少し専門的な話になりますが、雪が溶ける時に周囲の空気から熱を奪うため周囲の空気が冷やされる効果が発生します。
空気が乾燥していると、雪が蒸発することでさらに周りから熱を奪い、気温が低下して雪として落ちてくることもあります。

りす)
そうすると気温だけではなくて乾燥するっていうことは湿度も関係するってことですか?

松野さん)
はい。北からの寒気移流があまりないけども空気が乾燥しているため雪が蒸発して、地上付近で気温が下がり、その結果雨が次第に雪に変わることもあります。

2008年の2月には地上付近の気温が6°cもあるのに雪、この時はみぞれでしたね、になった事例もありました。
この時は日中から気温が5°cから6°cで推移していましたが、湿度が20%から30%と低く、蒸発する雨粒が気温を下げました

気象庁では今アメダスの更新をしているのですが、順次湿度計をつけています。
色々な地点の湿度がわかるようになると、雪の予想もやりやすくなるかもしれませんね。

りす)
この時期、これから冬用タイヤへの早めの履き替えなどが重要になってくるとか、 車内でもし閉じ込められた時に中で暖をとれるようなこと。
またエンジンのかけっぱなしで一酸化炭素中毒ということも心配されたりします。
まずは、不要不急の外出を避けたり、食料を準備しておく、停電対策などもしておく、など、いろいろ雪対策を考えておくべきですね。

松野さんは1月に発行される FM 西東京の冊子、「842PRESS」でもこの件についてコラムを書いていらっしゃいます。

842PRESS
2023年最新号


皆さんどうぞ確認してみてください。

本日は松本さん、お正月早々どうもありがとうございました!

松野さん)
ありがとうございました。




あんどうりすの防災・減災 りす便り
https://andorisu.jimdofree.com/


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