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あんどうりすの防災四季だより 21年3月14日「対談:弁護士 永野海先生 その2(日本弁護士連合会 災害復興支援委員会副委員長)」

あんどうりすの防災四季だより

近年、大地震や豪雨水害の発生が相次ぐなか、市民にとっても「防災・減災」は非常に身近な話題となっています。以前と比べ、防災の知識に触れることが増えていますが、わたしたちは覚えた知識をマニュアル化してはいないでしょうか?
この番組では、四季に合わせた「防災・減災」のトピックをあらゆる視点で紹介します。
パーソナリティーを務めるのはアウトドア防災ガイドのあんどうりすさん。
アウトドアで出会ったスキルを楽しくわかりやすく話してくださいます。

アウトドアって大変そう…防災って難しそう…そんなことないんです。
気がついたら防災の知識が身についていた!そんな時間になるはずです。


りす)
今週も日本弁護士連合会災害復興支援委員会副委員長弁護士の永野海先生にお越しいただいています。
永野先生こんにちは。よろしくお願いいたします。

永野先生)
よろしくお願いします。

りす)
先週、永野先生には津波の避難、そして災害からの避難には
3つのSが重要ということをお聞きしました。

3つのSは
1逃げるスイッチのスイッチ(SWITCH)
2安全な場所に行く セーフ (SAFE)
3.避難後も命を守るセーブ(SAVE)

この3つのSがずっと続いていないと命を守れないという話をお聞きしました。

そして逃げるスイッチについて具体的にどうすれば正しいスイッチが入るのか
ということについて、永野先生お願い致します。


詳しくはラジオライブラリーをお聞きください。

放送の文字起こしを、記事と同じページに掲載しています。
音声をお聞きいただきながら、文字で情報やデータをご確認ください。

 

放送音源

   

 

文字情報

3つの『S』 SWITCH について

永野先生)
はい、3つSがあるんですけど
一番難しいのは 最初のスイッチを入れることなんです。

東日本大震災でもたまたま津波から命を守れた人でも、
他の人が逃げているのを見て、たまたまスイッチを入れたとか、
逃げなさいと言われてスイッチが入ったとか、
防災無線を聞いたとか、
周りの環境によってスイッチを入れた人が多いんですね

これだと、どの災害が来ても、
これは雨でも一緒ですけれども、偶然に左右されちゃうと。

なんとかそれを防がないといけないってことで
例えば津波の時は、 僕は揺れる長さを基準にしてほしいと思っています。

気象庁が発表していますけれども、1分間揺れると
どこかでマグニチュード8の地震が起きてるということは科学的に明らかです。

そうすると揺れたら時間を数えて頂きたいんですね。

1分揺れたらどこかで8。
揺れが大きくなくてもどこか 遠くで8。
マグニチュード8ということは津波が来る
だから逃げる

地震の揺れの長さと自身の規模の関係(気象庁)

永野先生)
こういう偶然に左右されない
警報なんか聞こえない場合もありますから
あるいは見られない場合もありますから、ラジオとても大事ですけれども、すぐに逃げないといけない。
雨でもそうですね 。
だから、そういう基準をまず一つ、最初のスイッチではもってもらいたいと思っています。

りす)
偶然に左右されない SWITCH って大事ですよね。
なんとなく人が逃げているかどうかとかじゃなくって、
そのような科学的判断大事ということです。

3つの『S』 SAFE のポイント

りす)
次にSAFE,セーフっていうことについてのポイントは何でしょう。

永野先生)
これは逃げる場所を明確に決めておくことですね。
前回、大川小学校の話を先週させていただきました。
あれはスイッチが入らなかったんですが、
その背後には実は逃げる場所決めてなかったということもあります。

地震が来てから逃げるか逃げないかとか
どこに逃げるか議論してるうちに津波が来ちゃうんですね。
で、明確に決めて訓練までしていないと、なかなか人間の足は動かないということで、 一番ベストな場所は日ごろから時間がある内に考えておいていただく

これが二つめのセーフで大事なことですね。

りす)
そうですね、避難訓練大事だって言われていますけど、場所すら決めてなかったりすると、 逃げられませんよね。
ちゃんと逃げている所は場所をちゃんと決めていたという感じなんでしょうか。

永野先生)
そうです。面白いのは、例えば災害マニュアルは、どこにもあると思いますけれども、 例えば町が決めた避難場所に逃げるみたいな抽象的な書き方をしているところは、大体ちゃんと訓練していないところですね。

あの山のあそこに逃げるんだと言う書き方を是非してもらいたいと思います。

りす)
具体的な場所大事ですよね。
場所を変更して助かったところとかもあったんですよね。

永野先生
そうですね。とっさの判断も大事ですね。

3つの『S』 SAVEのポイント

りす)
最後のセイブ 、避難後も命を守るポイントについてお願いします。

永野先生)
はい、例えば岩手県の釜石市はたくさんの子供たちが助かったところとして、
奇跡とも呼ばれていますが…
実はあそこでも子供を引き渡した後に亡くなっているという事案があります。
釜石に限らず、子どもを引き渡したあとで保護者も子どもも犠牲になった事はたくさん起きてるという事を是非知って頂いて
安全な場所に行った後は必ず危険が去るまでは動かない!
誰にも引き渡さない
そこに留まって、
命を守るだけの準備を日頃から水も食料もしておくと
最後まで、命を守る取り組みを事前にしておいて頂きたいですね。

りす)
具体的に取り組みをしているところというのはあるんでしょうか?

はい、例えば、その犠牲がまさに出てしまった大槌町の大槌保育園というところでは、
引き渡したことで犠牲になったことを教訓にして…
もう今、絶対に渡さない。
で、保護者が幼稚園に来ても、もう5分以内に逃げていますから誰もいません!
と言う事を徹底して親御さんに説明していますね
で、内緒の訓練、シークレットの訓練も、一番避難が難しい4月に3回もやっいてる。

そこまで徹底してようやく命を守れるという事だと思います

りす)
4月に徹底してやるっていうのは相当気合が入っていてやはり命を守るために大切なことを徹底しているっていうのを感じました。

ということで永野先生、その他に、これだけは伝えたいって言うことありますでしょうか。

永野先生)
そうですね、あの是非皆さんの今、子供さんが通っている学校とか園あるいはご家庭もそうですが、この三つのSが、実現できる風になっているか…
私の方でも7つのチェックリストを作っていますのでぜひご参照いただければなと思います。

永野先生の本について

りす)
永野先生、本も出版されるんですよね。

永野先生)
そうですね、この津波のルールを書いた本を出版する予定です。
3月中に発売できると思いますので是非 お手に取って頂ければと思います。
宜しくお願い致します。

【本のタイトル
『 みんなの津波避難22のルール 3つのSで生き残れ! 』
永野 海(著/文)発行: 合同出版



りす)
まさしく三つの S について書かれた本だということです。
皆さん参考になさってください。

ということで2週にわたって
日本弁護士連合会災害復興支援委員会副委員長 弁護士の永野海先生にお話をお聞きしました。

永野先生どうもありがとうございました。

永野海先生のWebサイト
http://naganokai.com/


あなたからのメッセージをお待ちしています!

この番組を聞いて、アウトドア好きになった人
結構いると聞いてます。
皆さんも、こんなの見つけたよとか
このアウトドアグッズ防災に使えそうとか
そういうアイディアありましたら
ぜひFM西東京のホームページにアクセスしていただいて
ご意見ご感想をお寄せください。
よろしくお願いします。

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