皆さまこんにちは!
9月に入り新学期も始まりましたが、皆さまお元気でお過ごしでしょうか?
今回は、10月5日に開催致しましたコンサート『CHAnTon!S』(ショントン・「一緒に歌おう!」の意)で共演するピアニストの福井真菜さんをお迎えし、楽しいお話やコラボ演奏をお届けしました。
2024年9月の放送はこちらから
《葉月のレーヴ・アンフィニコーナー》
早速ゲストの福井真菜さんをお迎えし、私からプロフィールをご紹介しました。
真菜さんは桐朋学園大学を卒業後、パリ17区音楽院ピアノ科、伴奏科を満場一致の一等賞で卒業したのち、フランス・クラマール地方音楽院にて室内楽、声楽クラスの指導、シャラントン音楽院にてピアノ科教授として指導に当たられました。またシャラントン現代音楽祭に定期的に参加、フランス政府国家音楽家資格試験(DEM)、国際フェスティヴァル、コンクール等で公式伴奏員を務めつつ、パリを拠点にヨーロッパ各地で演奏活動をされました。
帰国後は、2018年に東京オペラシティにてリサイタルを開催し大きな反響を呼ぶ。2022年から室内楽シリーズをスタートさせる。他ジャンルとのコラボレーションにも積極的に取り組まれるなど、国内外で幅広く活躍されてきた方です。
私と真菜さんの出逢いは実は最近のことなのですが、お話してみると、同じ大学に同時期にいたということをはじめ、「今まで知り合っていなかったのが不思議」というぐらい共通点がありすぎて意気投合、その場で「是非一緒にやりましょう!」ということになりました。
まず、真菜さんが音楽を始めたきっかけについて伺いました。
幼い頃からとにかくいつも歌を歌っていたような子供だったのだそうですが、クリスチャンだったお父様に連れられてチャペルに行っていたのが西洋音楽との接点で、讃美歌の美しさに「歌いたい!」という気持ちが芽生えたとのこと。
そしてピアノを始めたのは3歳の時。実家にあったピアノから離れない真菜さんに困ったご両親が音楽教室に通わせてくれたのがスタートだったのだそうです。
天性の音楽好きだった真菜さんの才能をさらに伸ばすような道筋をご両親がしっかりつけてくれていたんですね!
そして桐朋学園大学を卒業するとフランスに渡られたわけですが、その時の印象について伺いました。
大学を卒業して2ヵ月後にはフランスにいたのだそうですが、とにかく「風通しがいい」というのが第一印象だったとのこと。指導は基本的に「好きなように弾きなさい」という感じで、最初からとても伸び伸びやらせてもらえたので、日本の教育とは違う自由さを感じたのだそうです。
“音を楽しむ”という音楽の基本が指導者にも根付いているようで素晴らしいですね!
フランスで指導者としても活動された真菜さんに、一番印象に残っていることをお聞きしてみました。
生徒たちに作曲をしてくるよう課題を出し、色んな楽器の子供たちが短いメロディーを作ってきたものに対して真菜さんが色々なバリエーションでピアノの伴奏を付ける、ということをやっていたのだそうですが、伴奏の感じによって同じ曲が悲しくなったり楽しくなったりするのを体験してもらうと生徒たちがとても喜んでくれたのだそう。そういう感覚が音楽の本質的なところだという考えで自主性を伸ばすような指導をされていたとのことですが、伺ってみて、本当に素晴らしい指導法で、私も受けてみたい!と心から思いました。真菜さんと指導を受けた学生さん達は幸せですね。
ここで、リスナーの方からいただいたメッセージを2通ご紹介しました。
1通目は、ワールドワイルドな活動をする私たち二人が共演する10月5日の公演を楽しみにしているという激励のメッセージでした。いつもあたたかな応援をいただき、本当にありがとうございます!
2通目は、ピアニストでもある私がピアニストの方と共演するというスタイルについて、真菜さんと私にそれぞれ通常のコラボレーションと違いはあるか?というご質問でした。
それに対し、真菜さんは「それはないですね」と即答(笑)。でも、私が歌に専念できて楽なのではないか、とおっしゃっていただきました。まさにそうなんです。私にとっては、「歌の世界だけに集中できる」というのがとても大きいんです。そして素晴らしい経験を積んだ真菜さんの伴奏で歌えるなんて私は本当に幸せ。公演が本当に楽しみです!
10月5日の公演の話題が出ましたので、『CHAnTon!S(ショントン)』というタイトルやフライヤーについてお話ししました。
イベントのタイトルについては、当初は『CHANSON(シャンソン)』でいいかな、という話になっていたのですが、ちょっとありきたりなので、TがSに変わると「みんなで歌おう!」という意味になる、という真菜さんの提案で変更することになったんです。
そしてTの下にSの形をした猫が描かれたロゴが考案された時に、真菜さんが交流があった画家の浅野順子さん(俳優・浅野忠信さんのお母様)の猫の絵が浮かび、原画を提供していただくことになり、両面にわたって大きく猫が描かれたとてもアーティスティックなフライヤーが出来上がったのです!
じっくり見ていただけたら嬉しいです。
最後に、真菜さんの「レーヴ・アンフィニ~無限な夢~」をお聞きしました。
フランスに18年いた間には有色人種や女性に対する無意識な差別を感じることもあったそうですが、音楽のジャンルについても、「クラシックは高尚だがポップスはそうじゃない」といったような見方が根強くあると感じていたそうです。でもジャンルに関係なく「いい曲はいい」し、「感動する曲は感動する」という思いがあり、そういう意味もあって色んなジャンルの曲を分け隔てなく弾くように心がけてこられたとのことで、「音楽をボーダレスにしていきたい」というのが夢かもしれないとお話してくださいました。
素晴らしいお考えで私も感動! 真菜さんならきっと叶えられますね!
私もとても楽しみにしていたコラボ演奏は、終戦の頃の女性の率直な気持ちを歌った名曲『わたしがいちばんきれいだったとき』(作詞:茨木のり子・作曲:三枝伸太郎)という曲を真菜さんのピアノ伴奏で私が歌わせていただきました。
真菜さんの素晴らしい伴奏で心を込めて歌わせていただき、二人で感動して泣きそうになってしまいました(笑)
是非皆さんにもお聴きいただき、感想を聞かせていただけたら嬉しいです。
真菜さん、楽しいトークとコラボ演奏本当にありがとうございました!
★次回放送のご案内
次回は2024年11月2日(土)21:30から(再放送は12月7日(土)21:30から)お送りする予定です。どうぞお楽しみに!
★『CHAnTon!S』のご案内
・日時:2024年10月5日(土) 18:15開場・19:00開演
・会場:南青山MANDALA(マンダラ)
こちらの公演は終了致しました。
★葉月のライブ予定
●Hazuki & Eisaku Afternoon Live @ Studio La Subala
実力派ギタリスト南部栄作さんとともにお送りする、日曜の昼下がりのアットホームなライブです。
・日時:2024年11月10日(日) 13:30開場・14:00開演
・会場:Studio La Subala〔西武池袋線ひばりヶ丘駅南口から徒歩5分〕
・料金:予約3.500円・当日4,000円(1ドリンク付き)
・予約:各演者または櫻井明子080-3150-0919へ
●川瀬葉月ジャズライブ(名称・詳細未定)
・日時:2024年11月29日(金) 18:30開場・19:30開演
・会場:F*GICCO (エフジッコ)〔小田急線成城学園前駅南口から徒歩4分〕
・料金:MC3,000円+2オーダー
・予約:F*GICCO 070-9199-9006(お店HP:http://www.vanal.com/)