まつばらホームクリニック『ラジオ在宅NOW』!
この番組は、保谷駅から徒歩三分の場所に位置する、まつばらホームクリニックの松原清二院長に、日頃医療の現場で感じていらっしゃることをお話頂き、皆様にも在宅医療に対しての理解をより深めて頂ければと思います。
第一週と第三週に本放送、その他の週は再放送をお送りします!
【7月のテーマ】
『熱中症について』
皆様是非お聴きください!!
西東京市を中心に患者さんの自宅に行き、診察をしている在宅医療専門診療所「まつばらホームクリニック」のホームーページはこちら→https://m-hc.jp/
↓放送内容を文字でもお読みいただけます!
田中ヒロコ:では松原先生、本日もどうぞよろしくお願いいたします。
松原先生:お願いします。
田中ヒロコ:前回の暑さの話に続き・・・。
松原先生:はい、そうですよね。実は僕ね、暑い中ずっと仕事していると、やっぱり後頭部あたりがですね、じわ~っと熱い感じが常にあるんですよ。今収録中も、首のところが熱い感じっていう。
田中ヒロコ:そうなんですね。先生、私、更年期でちょっとここら辺熱くなったりとかしますが、それと違います?先生。
松原先生:この時期は鑑別できない(笑)
だけどね僕大体、普段の格好って帽子かぶって、首ネッククーラー巻いて、ダース・ベイダーみたいな格好・・・。
田中ヒロコ:わかります。誰が誰だか分からないような格好で、はい。
松原先生:だけどね、それぐらいやっても、やっぱ熱いんだよね。夜寝るときとかは氷枕使って首、冷やしながら寝たり、あとはほら、人に暑熱順化って言ってるから、必ず体を1回冷やしてから、その後に暑熱順化をやったりとか、お風呂でね、やったりはしてますね。
田中ヒロコ:やっぱり首の後ろですか?ここはやっぱ冷やすって一番気持ちいいですかね。
松原先生:ここはやっぱり、一番疲れ取れますね。中枢が関係してるのかなっていうふうに思いますけどね。
田中ヒロコ:中枢って中枢神経ですかね?
松原先生:そうですね。だから、そういうのをがあるのかもしれないなとは思ってますけど。
田中ヒロコ:じゃあ先生は、そうやって今、ご自身がこの暑い時期を乗り切ってらっしゃる。
松原先生:うん。ただ、暑熱順化、大体二、三十分って話、この前テレビ1時間とかなってたけど、そこまで無理だろうと思うけど。でも二、三十分やるのも結構大変だなって自分で感じてて。子供の頃さ、自分のお母さんと、ちっちゃかったころ、お風呂入ってて、「あなた、ちゃんと100数えたら出ていいわよ」って言われたことがありませんでした?
田中ヒロコ:なんか、数えてましたね、子供の頃。
松原先生:同じようなモードで、僕もお風呂に入りながら、人に暑熱順化というふうに話をするので、そう言いながら、5分ぐらいで出たいなって思うときがあって、人に話してるのになと思って。それで自分で「い~ち、に~い」って頭の中でつぶやきながら、100までいくんですけど。
田中ヒロコ:数えてらっしゃってるんですか?すごい!
松原先生:100までいくと、結構汗出るなと思って。だから自分で思ったのが、もちろんぬるま湯でもいいんですけど、ぬるま湯でも長風呂ができない人も多分いるんだろうなと思って・・・
田中ヒロコ:そうですよね、お風呂自体もちょっとムシムシしちゃうし。
松原先生:そう、だからその場合は汗が出て、それからまず自分でここまで頑張ったなっていうので、とりあえずそれが人間のできる精一杯なのかなっていうのはちょっと思ったんだけど。
田中ヒロコ:うん、でもそうです、。おっしゃる通り、汗を出す体にしとくっていうのが、多分重要なんですよね。
松原先生:そこから汗を出してキープするっていうふうにしていければいいんだろうけど、結構疲弊しちゃうんだよね、体が。やってみると。
よく夜は寝れるんだよ。面白いことがあってさ、患者さんで、不眠の人っていうのはいるじゃない。寝れない人。共通してるのがさ、風呂の時間が短い人が多いんですよ、話聞いてると。
田中ヒロコ:そうなんですか!?
松原先生:きっかけは何なんだ、っていうことなんだけれど、自分のスタッフかな、1人ちょっと暑熱順化の一環で風呂を長くしてみなって言ったら、風呂長くしてみたら、そしたら「先生すごい汗出たんですけども、もうぐっすり寝ちゃいましたよ」って言ってて、体疲れてよく寝れるんだと思って。
田中ヒロコ:やっぱり、そうなんですね。
松原先生:それで患者さんところにも廻って、不眠症を訴える人に聞いてみたんですよ。睡眠時間どれくらいですかって聞いたら、「私はカラスの行水よ」とか言って。
田中ヒロコ:私もカラスの行水です。
松原先生:この時期ね、大体そういう人ってさ、家も暑いから(笑)発汗はしておいてもらわないと、ちょっと熱中症になっちゃうなと思って。
だったら「ちょっと風呂ちょっと長めにしてみたらどうですかね」「いやよ、そんなの」とか言われちゃってて。
ただ共通してるのは、割合として、眠れない人って風呂の時間が短いから体が疲れてないんだなっていうのは、ちょっと思ったんだよね。
田中ヒロコ:やっぱり汗もそんなにかかない?
松原先生:汗もそんなにかいてない。だから夏バテもしやすいのよ、見てると。
田中ヒロコ:でも別に暑さは感じない。
松原先生:暑さは感じないけど、何で調子悪いかわかんないって言うわけ。以外に風呂をちょびっと長くするだけで変わるかもしれない。ただ、お知り合いとかが、溺死した人とかそういう方っていらっしゃって、溺死。
田中ヒロコ:それはお風呂につかってて?
松原先生:つかってる最中ね。僕も大体1000人ぐらい患者さん、今まで見てきたんだけど、2人か3人やっぱり風呂場で溺死した人いたよね。
田中ヒロコ:それは溺死って、溺れちゃってっていうよりかは、寝ちゃってとか・・・そういうことなんですか?
松原先生:詳しい状況はわからないけど、ただ推測するに、1人は脳梗塞やってて、ビール好きだったから、酔っ払ってうまく浴槽から出れなかったこととか、あとは、心臓突然死があって、そのままブクブクして死んじゃった人とかいらっしゃると思いますけどね。
田中ヒロコ:そういうことがあるから、怖くって・・・。
松原先生:ちょっと怖いっていうことで、踏み切れないっていうのはおありなのかなっていう。
田中ヒロコ:でもそうすると、生活してる場所が、一歩間違えると怖い場所になってる感じですね。部屋を暑くしちゃうと危険だし、お風呂もそういうちょっと恐怖感があったりとか、快適に過ごせるには・・・。
松原先生:すごくいいポイント話してくれてるような気がしてて、1人で生きるっていうことは、自分の思う通りの時間を使うことができたり、時間の慣れ親しんだ空間にいることができるから、とても贅沢な空間だと思う一方で、危険と実は裏腹なんだなっていうのは、ちょっと思うんですよ。
田中ヒロコ:そうですよね。
松原先生:ヒロコさんの親御さんみたいに、なんでもかんでも、すぐ ピッて冷房とかですね・・・
田中ヒロコ:そうです、それでセーター着こんだりしてますからね。
松原先生:そういう人は比較的安全だと思うんだけど、そうじゃなくてやっぱり「へっちゃらよ」って言ってる人は、実は自由という空間の中で危ないから、誰かの目は必要なんだろうなっていうふうに思います。
田中ヒロコ:そういった意味では本当に松原先生の在宅診療とかって、そうやって先生が生活の環境見てくれたりとか、そういうところってすごくやっぱり患者さんにとっても、すごく助かりますよね。
松原先生:そうだよね、最近だから熱中症の時期にカルテに書くようになったのが、冷房をつけてるつけてないって書くようになったんだよね。それで統計とか取れたら、ちょっとわかることがあるのかなとか・・・。
田中ヒロコ:そうかそうか。つけてる人とつけてない人の体調の違いとか。
松原先生:体調とかね、あとはご高齢の方の一般的な傾向とか、自分が関わってる患者さんの範囲で、そういうのを知れたら、それこそさっき言った、空調のメーカーとか、これどうなの?みたいに言えたらいいなっていうふうに思うんだけど。
田中ヒロコ:そうですよ。本当に外来とか行って「こうした方がいいですよ」ってアドバイスを受けても、実際その高齢者の人たちも、私達患者が、本当にこの人がどういう生活してるのかわかんないじゃないですか。
だから先生みたいに本当に冷房つけてるつけてないとか、やっぱちゃんと見れるっていうのは、すごい本当にしっかりとした統計がとれそうですよね。
松原先生:興味深いんだよね。
田中ヒロコ:なんかそういう開発しちゃうんですか!?先生!
松原先生:開発じゃないけど、発見はできるかもしれないですよね。
田中ヒロコ:そこって、やっぱり在宅の強いとこですよね。
松原先生:それは思ってるんだよね、在宅ならではなので、患者さんの将来的なこととか考えると、それはいいんじゃないかというふうに思いますけどね。
田中ヒロコ:そうですね。先生、引き続き見守ってください。今日もありがとうございます!
松原先生:ありがとうございます。
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田中ヒロコ:先生、そういえば、エフエム西東京の番組表に、コラムを載せられてるということなんですけれども。
松原先生:どうも~(笑)なんかちょっと恥ずかしいですね。
田中ヒロコ:さすがですね!
松原先生:どうもありがとうございます。たまたまねお話いただいて、僕最近夏場になるとよくテレビ取材を受けるので、そういうのもあわせて、今回書かせてもらえたらという話で、書くことになりました。
暑熱順化ね、夏に対して対策っていうことで、いろいろ書かせてもらいましたので、ご興味ある方は読んでもらえればなというふうに思います。
田中ヒロコ:そうですね。どこにありますかね!?田無駅のアンテナショップとかね。
松原先生:結構ね、あの本って実はいろんなお店に置いてあるんだよね。
田中ヒロコ:そうですよ。スタッフ結構頑張って配ってると思うんですよ。
松原先生:この前だってパン屋さんにあったよ、普通に。
田中ヒロコ:ぜひ見かけたら、手に取ってみてください、。松原先生のコラムが載ってますので、よろしくお願いいたします。
松原先生:よろしくお願いします!