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台湾視察:あんどうりすの防災四季だより:26年10/18(再放送10/25)

りす:本日は、台湾の避難所で使われている折りたたみベッド、三段ロッカー、机についてお話ししたいと思います。皆さんは、台湾の避難所のベッドなど、動画などで見たことはあるでしょうか?
実は、内閣府の海外の避難所運営について、というサイトに写真では載っています。 私も実際に見に行って、動画を撮ってYouTubeに上げましたので、ぜひ見ていただきたいと思います。
写真で見るだけよりも、実物はインパクトがありました。

文字情報と合わせてラジオライブラリーもお聞きください。

放送音源

文字情報

避難所のベッド

まずは避難所用の折りたたみベッドです。
素材はポリプロピレンでできてます。消毒しやすい素材ですね。
やっぱり汗をかいたりするので、そして感染症が心配だったりするので、アルコール消毒とかできる方がいいですよね。
このポリプロピレンでできてると言われてもピンとこないんですけれども、生協の宅配の時に食材が入ってくる、折り畳み出来るコンテナのようになっています。

小さく折りたたむコンテナ、それを広げる。これと素材もですし、広げるって感じも似ています。
ただ広げ方は、2人が取っ手を持って反対方向、両端に歩いて引っ張るとベッドになるという感じですね。
元に戻すのは押し付けるようにする感じです。
だいたい2、3分もかからずすぐベッドになるんですね。
ベッドにする途中で形を止めておくとソファーになるんです。これも面白いなぁと思いました。
向かい合わせのソファーではなくて背中合わせのソファーで背もたれがついている感じになるんですね。
山になったり谷になったりする部分を変えることでベッドになったりソファーになったり、折り紙のようなイメージです。
ベッドの耐荷重は150キロです。体重を気にせず寝ることができるのもいいですよね。

●ベッド動画


ロッカー

さらにベッドだけではなくて私が一番感動したのは三段ロッカーです。
避難所、テントなどのパーテーションがあったとしても荷物を床に置いたり、整理整頓ができなかったり食べ物をごちゃごちゃっとしたり嫌ですよね。
貴重品を持っている場合もあるかもしれません。
その時に簡易な鍵付きのロッカー、三段ロッカーがあります。
このロッカーは一段目を開けると底の部分を上にパタッと上に伸ばす、穴を開けるような形で上にも折りたためるようになっています。
そうやって一つずつの穴を開けて空洞を広げて三段全部とか二段だけとか上下、間を開けることでコートなど長いものありますよね。
冬なんかそういったものもちゃんとかけられるようにしてあるんですね。
誰かが言ったんですよね。きっと。
「コートをかけられるようになりませんか?」っていうことで工夫をされたものになっています。
さらにこのロッカー、三段ロッカーって言いましたが、一段ずつ取り外すこともできるんです。
取り外して置いておくってだけじゃなく、端の方に取っ手があり、それを伸ばすとキャスター付きのカートになります。
つまりそのカートで移動してきて最後にはロッカーにできる。
それから荷物とかどこかに移動させたりする時にカートにできる。
これもよく考えられてるなぁと思いました。

●ロッカー&キャリー動画

机

さらに机もあるんです。机も折り畳みできて、コンパクトにな、り広げて頑丈な机と椅子になります。
台湾の避難所でも子どもたちが机がないから勉強できないということもあったので、 それぞれのプライベートのテントの中でも勉強できたり、机でちょっと落ち着いて書類書いたりということもありますね。
ベッドだけじゃなく机もある。これすごいなぁと思いました。

避難所のパーテーションも工夫がいっぱい

さらにパーテーション、日本の避難所でも置かれているパッと投げると広がるテントの形に似てますね。
すぐに広げられるテント。
これは日本のものを真似して作ったとおっしゃっていました。
けれども、そこの下の入り口の部分ですね、それは車椅子でも入れるように低くなっていて工夫されていました。
車椅子でも入れるように入り口は広いです。
さらに高さは2メーターあってプライバシーも守れるようになっています。
入り口を開けたら外からも見えるようになっているので、中の様子を周りの人に見てもらいたいっていう人は入り口を開けておけるようになっています。

●避難所支援のセットの動画

●慈済(ツーチー)基金会とは

これらの商品、開発したのは国ではないんですね。
台湾に本部を置く通称:慈済(ツーチー)基金会というところが制作してます。
これは仏教系の団体なので、日本の感じでいくと宗教団体ということにもなるんですが、 ボランティアの活動を重視しているので、どちらかというとロータリークラブ的なNGOさんという感覚が強い組織です。
その組織が国から委託を受けて、これも日本の真似をしたとおっしゃってましたが、台湾の防災士さんは国家資格なんです。
この国家資格の育成に慈済(ツーチー)基金会が講師として受託している、運営している、ということもやられています。
これ、宗教団体だと考えるとちょっとイメージしにくいことですよね。 資金は自分たちに賛同する人たちの寄付で成り立っているのですが、どうしてこの慈済(ツーチー)基金会は国と協力して、避難所で必要とされるものを次々と作り出して、次々と短期間で改良されているのか?
それを知る上で、実際に台湾にも見学に行ってきました。

その背景を知る上で知っておいていただきたいのは、この慈済(ツーチー)基金会を創設したのは女性の僧侶、證厳(しょうごん)上人さんです。
ここからは上人さんと呼んでみますね。
今回特に印象に残ったのが、この上人さんが避難所に行った方から…
「赤ちゃんが床に寝かされていたんです」と聞かされて、 そんなことはあってはいけないということで、ベッドを製作されたということでした。

日本の避難所のベッドなども参考にしつつ、このようなポリプロピレンで折りたたみできるベッドを開発されました。
ロッカーも同じです。 避難した人から荷物を置く場所がないという声、子どもが勉強する場所がないという声、その時々の困っている人の声を出発点にしています。
改良もすごく早く、慈済(ツーチー)基金会の中にはそういったことが得意な方たち、 例えば、普段から、例えば古くなった福祉機器などを修理してリサイクルするようなこともしているので、 そういったリサイクルとか物を作るのが得意な人たちに協力して実施してもらっているということでした。
慈済基金会は台湾だけではなくて、日本にも支部があって、 そして代々木公園など、普段から生活困窮している方へのたき出し支援をされていたり、 それから東日本大震災、能登半島地震などで、現金の配付という被災者支援もされています。

一番困るものがお金だろうと、豊かな日本では物よりお金なのではないかと思って、 寄付を集め、配付することにしたとおっしゃっていました。

慈濟(ツーチー)基金会
日本支部のサイト
https://tzuchi.jp/our-founder/

台湾視察雑感

見学をして考えさせられたのは、やはり次の災害に向けてもっとこんなことを工夫しようと思った時の開発スピードの速さです。
これは真似したいなと思いました。 例えば避難所でその場にあるものを工夫して過ごすということも大事なんですけれども、 次の被災した時のためにはずっとその場であるものの工夫じゃまずいですよね。 もっと良くしていこう、その発想を持ち続けていきたいなと思いました。
また子どもの声もね、無視しないで机ということにつなげているところ、それは一人一人の尊厳に向き合っているということを感じました。

FM西東京のサイトにも動画を載せておきますので、ぜひご覧になってください。




あんどうりすの防災・減災 りす便り
https://andorisu.jimdofree.com

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