まつばらホームクリニック『ラジオ在宅NOW』!
この番組は、保谷駅から徒歩3分の場所に位置する、まつばらホームクリニックの松原清二院長に、日頃医療の現場で感じていらっしゃることをお話頂き、皆さまにも在宅医療に対しての理解をより深めて頂ければと思います。
第1週と第3週に本放送を、その他の週は再放送をお送りします!
【9月のテーマ】
『熱中症の話~2025~』
皆様ぜひお聴きください!!
西東京市を中心に患者さんの自宅に行き、診察をしている在宅医療専門診療所「まつばらホームクリニック」のホームページはこちら→https://m-hc.jp/
↓放送内容を文字でもお読みいただけます!
田中ヒロコ:松原先生、本日もどうぞよろしくお願いいたします。
松原先生:よろしくお願いいたします。今回はですね、7年ぐらいだっけ?
田中ヒロコ:はい。
松原先生:7年ラジオやらしてもらってて、ラジオを介して在宅医療ってどういう感じなのかとか、あとは在宅の先生ってどんな感じで物考えてやっているのかとか、放送を通じて話をさせてもらいました。自分自身、7年経つと7歳年をとるわけなんですよね(笑)
田中ヒロコ:あっという間でしたけど(笑)
松原先生:あの頃はまだ40代の半ばだったんですけど、50すぎると、収録がやっぱり8時、9時からなんで、ちょっと眠いっていうのもあるんですね(笑)
田中ヒロコ:先生はいつもでも元気で、この7年間。
松原先生:それで色々自分の仕事以外のことでもちょっといろいろやらなきゃいけないことが出てきたので、そういったことを踏まえるとですね、一旦はレギュラーのラジオは今回で終了にしようかなという風に思ってます。
田中ヒロコ:この放送が最終回。この松原ホームクリニックラジオ在宅NOWの大ファンの皆様、私もプロジューサーの青木さんも7年間、先生のお話を本当に楽しみにいつも伺っていたので寂しい限りではありますが・・・先生、どんな7年間でした?
松原先生:そうね、ヒロコさんと喋ってて感じてたのが、お医者さんってこういう方であるべきっていうガイドラインみたいなのがあって、例えば血圧だったら、血圧これ以下じゃないとあなたダメですよって、リスクをベラベラ喋って、それに対して理解をして患者さんが薬を飲んだり、生活習慣を変えたりするということになってくるんですけど、僕のやっている在宅医療ってちょっと違っていて、患者さんの生活とかスタイルとかあとはそのリスクを患者さんと共有しながらも、そういうのがあるけどしょうがないよねみたいな感じで患者さんと寄り添ってやっていくっていうのが、僕のスタイル。人間って納得しないとやらない。それは人から話をされて納得するんじゃなくて、人から説明をされて、自分で納得して自分で理解して行動するもんだから、それを理解して僕は在宅医療をやってるんですね。それは多分今後も在宅医療をやる上では変わらないスタイルかなという風に思ってます。
田中ヒロコ:そうですね。私もアシスタントとして、先生ってどういう人がいらっしゃるんだろうと思った時に、松原先生のお話聞いた時に、先生というイメージがすごくガラッと変わったんですね。今までの病院の先生のイメージとかそういうのが本当に変わったので、私はこの担当をさせていただいて、本当に勉強になったのとありがたいのと、先生が患者さんの人生により沿っている伴奏者みたいな感じをいつも感じてて、先生がいれば大丈夫っていうような安心感を。だからこのラジオ終わっちゃったらどうしようってすごい不安なんですけど(笑)
松原先生:でもね、ラジオに関してね、今日もとある患者を診て、その人一生懸命聴いてくださるんですけど、その人に今日でラジオ終了なるんだよねって話したら、「えっっっ!」って言われて。そう言ってもらえてよかったなんて思う一方で、「たまにラジオ番組とか出るかもしれないよ。」って言ったら「でも、規則的じゃないんでしょう?」「分かんないじゃない」とか言われて(笑)「いや、確かにそうだよね」とか思ったもん(笑)
田中ヒロコ:やっぱり松原ファンはそうなりますよね。
松原先生:そう言ってくださって嬉しいですね。ただ元々在宅医療ってラジオを返して、この地域に広められたらいいなと思ってて、僕が在宅医療のラジオを始めた時って、本当に1、2軒程度だったんですよね。今が10、15倍ぐらいに増えてますので、世の中的にはそういった医療機関が増えたのかなぁという風に思います。
田中ヒロコ:確かにそうですね。
松原先生:なので、在宅の先生のカラーとか、色々あったりもするので、その中からその先生方を選んで、自分と相性の良い人、色々話しましたけど人対人なんですよ。患者さんとお医者さんっていう立場で、だけど結局は人対人ですので、そこを自分にとってはこの人だったら合うなとか、この人ちょっと自分にとってNGだなとかそういうのを選びながら、こういった色々な処置とか治療とかもできるのかのでできないかとか調べながら、在宅医を選んでいけばいいんじゃないかなという風に思います。
田中ヒロコ:この7年間で私たちの環境っていうのもかなり変わってきて、コロナ禍だったりとか。その中でも私たちのラジオ、先生のラジオっていうのは続いてきたんですけど、先生、これからの在宅医療、もちろんまたラジオでお話しいただける機会があるかと思うんですけれども、先生の姿勢みたいなのは変わらないですか?
松原先生:あ、それは変わらないですよね。
田中ヒロコ:これから在宅医療って、どんどん超高齢化社会が進んでいく中で、今広まりました。で、じゃあこの先っていうのはどう変わていくかみたいなのってありますか?
松原先生:展望ですね。最近思うのが、僕が開業した当初も思ってたのは、在宅医療って例えば患者さんの医療をするっていう観点を強く持つと、病院でここまでできて、お家でもここまでできますよ、と。だから、お家でここまでできて、病院に送ったとして入院してもらったとして何ができんの?っていうことで、家でご療養される選択のお話をすることが多かったのが当初だったんですね。でも最近は皆さん働くっていう、働くっていうのはご家族がですよ。あと患者さんの生活の面倒を見るとかそこら辺の生活破綻をきたさないようにするにはどうしたらいいのかとか、あとは患者さん自身が最後はどこ希望しているか。家がいいか病院が良いか、施設が良いか。結局患者さんが一番良いって思うところを選択して、それについて環境調整をしていくっていうことにより重きを置いてるかなというふうに思います。初めの頃はね、在宅だと家で何の検査できるの?何の治療できるの?っていう風に思われてたけど、今ってできることもすごく増えてるので、それはなんか思うのは時代遅れで、結構なことはできるんですけど、それよりもお家で過ごしたいのかどうなのかって本人の思いを拾いながら家族と協議していく。ただその時点で重要なのは支える人たちですね。お医者さんとか看護師さんとかケアマネージャーさんとかヘルパーとかがこの状況は自分たちが抱えられないから、嫌だったから、嫌だという言い方語弊があるかもしれないけど、荷が重すぎるということで病院でっていうのは、それはやっぱり言ってほしくないなって思っているし、それに立ち向かっていきたいなっていうのはずーっと思っています。
田中ヒロコ:そうですよね。先生は本当に人生の最後まで一緒に寄り添って、一緒に考えてくれているっていうことをすごく感じるので、私もやっぱり介護が始まっている中で先生みたいな先生に診ていただけるっていうのは、すごく理想的だと思うんですよね。ただ松原先生は1人しかいない。
松原先生:どうもありがとうございます、そこまで言ってもらって。
田中ヒロコ:だからこの世に1人しかいないから、ニーズがどんどん増えてくと思うんですよ。これから寄り添って頂ければと思ってます。
松原先生:ラジオを返して総論的に思うのは、自分の患者さんたちがラジオを聞いてくれて、普段の診察ってそんなに長くお話しすることは残念ながらできないんですけど、自分の人となりとか、そこらへんを時間を割いて聴いてくださって、自分に関心を持ってくださって接してくれるっていうのは本当にありがたい存在だなっていうのはラジオに関しては思いましたね。
田中ヒロコ:ありがとうございます。ガリガリ君を頬張って頭がかかえてるとかね(笑)ラジオ通して先生の人柄もすごく伝わったと思うので、なんか寂しい限りですけれども。でもね、皆さんね、診療行って、先生に元気もらって、色々診てもらってっていうのが、これからも患者さんたちも続きますので。先生自身が、これからも健康で是非今後も活躍していただければと思っております。
松原先生:ありがとうございます。
田中ヒロコ:本当に7年間、まつばらホームクリニック『ラジオ在宅NOW』、本当にありがとうございました。
松原先生:ありがとうございました。