先週レギュラー放送が休みだったため、本日の放送では湘南ベルマーレ、コンサドーレ札幌、アビスパ福岡の3戦を振り返り、札幌戦後の安斎颯馬選手、原川力選手。福岡戦後の遠藤渓太選手、岡哲平選手のインタビューをお届けしました。
写真での振り返りは福岡戦です。アイキャッチ画像からピックアップは30番岡選手。
天皇杯2回戦では途中出場したユース所属の永野選手の方が安定感を出していたように見え、湘南戦ではどこか落ち着きなくなんとかやり切った感があった岡選手ですが、札幌戦ではガラリと雰囲気が変わって頼もしさがあるプレーで無失点に貢献。
そして福岡戦では、残念ながら失点のポイントに絡んでしまったがJリーグ屈指のフィジカルや上手さを持つ外国人FW2人と対峙し、競り勝てたとは言わずも渡り合って森重選手と共に封じていました。
まだこれから粗が出てくる事もあるでしょうが今後が楽しみです。
さて、試合は残念ながら敗戦。
ここ2試合でクリーンシート出来てはいましたが押し込まれシュートを浴びせられる展開も多く、相変わらず守備が課題。
ただ、この試合では主導権を握れてはいなかったものの前半の守備はしっかりブロックできており、悪くはありませんでした。
長身が目立つ、背筋を起こし観察しながらのゲームメークする原川選手に存在感がありました。
失点の綻びはちょっとしたことの重要さ。焦点はクロッサーへの対応でしょう。
サイドに2人いる福岡の選手に対し、やや中にいた原川選手がもう一人のマークを明確にしていれば、俵積田選手が対峙する相手も明確になったかと思うので、コンビネーションの課題が一つ。
ただ、最終的に縦に抜いてきた相手へ最後までしっかり追わず、余裕のあるクロスを上げさせたのはいただけない。
切り返しに来る場合もあるでしょうが、徳元選手、遠藤選手ならばまずコースを塞ぎにいくはずです。
失点にはならなかったけれど同じような甘さで、流れやクロスからピンチになったシーンには何度か覚えがあり、俵積田選手には改善必須なポイント。もはや欠かせないピースになっているだけに攻守ともに頑張って欲しいです。
そんな失点をカバーするような得点力が影を潜めています。
体を張り、縦横無尽に動く松木選手に変わりはないように見えますが、マークもきつくプレーの精度は下降気味。
その松木選手や、サイドとの良い距離間と連携が封じられ荒木選手も決定機が演出できていません。
サイドバックが中を取る動きや、空けたポケットにボランチが飛び出すシーンなんかもあまり見てない気がします。
最近では安斎選手が存在感を出していますが、2人3人と剥がすドリブラーではないので、今節のように左サイドで俵積田選手のように張らせても効果的とも思えません。
前期は得点力があったので、他のチームが封じにくるのは当然の流れ。
チームとしての引き出し、精度、個人のブラッシュアップで再び上回るプレーが見られるでしょうか。
「そのパターンも知ってる」誰かの声が聞こえてくるようです。
最後に、レベルの違いを今回も見せてくれたのは審判交流プログラムで今試合を担当したダレンイングランド主審。
身体の競り合いでの転倒では安易に笛は吹かず、明確に押した、引っ掛けた時はファウル。
前半、中村帆高選手がタックルで奪ったシーンは、ボールにはチャレンジしてるからイエローは出さなかった?ものの、ともすれば危険なシーンともいえるのでファウルは取った。
など、所作も端的かつ明確。Jリーグの主審もこのレベルに近づかなければ。近年、ジャッジには釈然としないことが多いです。
著:酒匂匠
撮影:赤木真二(転載不可)