あんどうりすの防災四季だより 23年10月15日（再放送10/22,29）寒さ対策、風対策について

急に寒くなりましたね。
毎年この時期にお話ししてるんですけれども寒さ対策大丈夫でしょうか？
今回は忘れがちな寒さ対策、風対策についてお話しします。

あんどうりすの防災四季だより

近年、大地震や豪雨水害の発生が相次ぐなか、市民にとっても「防災・減災」は非常に身近な話題となっています。以前と比べ、防災の知識に触れることが増えていますが、わたしたちは覚えた知識をマニュアル化してはいないでしょうか？
この番組では、四季に合わせた「防災・減災」のトピックをあらゆる視点で紹介します。
パーソナリティーを務めるのは、アウトドア防災ガイドのあんどうりすさん。
アウトドアで出会ったスキルを楽しくわかりやすく話してくださいます。

アウトドアって大変そう…防災って難しそう…そんなことないんです。
気がついたら防災の知識が身についていた！そんな時間になるはずです。

文字情報と合わせてラジオライブラリーもお聞きください。

放送の文字起こしを、記事と同じページに掲載しています。
音声をお聞きいただきながら、文字で情報やデータをご確認ください。

放送音源

文字情報

空気をためやすい服を着る

急に寒いなと感じたらまず気にしていただきたいのは、気温が低くなったら
「動かない空気層を作る」 空気をためるということです。

薄い服などで、重ね着をするのは、服と服の間に「動かない空気層」ができるからです。

動かない空気層は自然界最強の断熱材になるから重ね着するだけで空気がためられるということですね。
ただし重ね着はもこもこして動きにくくなったりしますね。
ですので フリースとかダウンとか空気をためやすい服を着る

これが気温が低くなった時の対応の仕方です。

風対策について

もう一つ結構忘れられているのが 風対策ですね。
風速1m の風が吹けば、体感温度というものは一度下がります。
これは結構効果的です。
寒いと思ったら着込む人が多いんですけれども、
その日の風をちゃんと天気予報で見て、風が吹くなぁと思ったら、風を防ぐ格好ですね、ウィンドブレーカーとかアウトドア用のレインウェアとか。
一番上に防風のものがあるだけで、寒さはずいぶん和らぐので、これは絶対に覚えておいてください。

毎年言ってるので、知ってるよ～と言う方もいるかもしれません。
でも見てみると、寒いと思ったらやっぱり着込んじゃう人が多くて。
それで足元とかね、腰のあたりに防風の素材をちょっと持ってくるだけ、随分寒さが楽になったり、薄い服だけで寒さを防ぐことができます。
日中気温が上がってきて、まだ暖かくなってきていて、朝晩風で寒いなんていう日の時に着込んでると抜いだり着たりというのが大変になりますね。

風の日には、風を防ぐ格好一番上に着るということを意識して実施していただければと思います。
腰とかね、足首とか、風を防ぐだけでかなり暖かく感じると思います。

で、この風対策ということで言えば…
今年、山岳事故が、結構多かったなっていう風に感じてる方もいらっしゃるんじゃないでしょうか。

山とかでも気温がそれほど下がっていなくても、風が強く吹くとやはり、低体温症というものになりやすくなって
低体温症になると、どんどん意識が失われていって、奇声を発したりとかね、脳や筋肉に機能障害というものが急速に起こると言われているので…。

風が吹いてる日に、もし秋の行楽シーズンで山登りでもしようかなと思っていたとしても 風の予報が出ていたら、とても大変な状況になってしまうので、「登山をしない」ということも選択肢に入れていただければなと思います。

お天気予報とかでも、風、風速何 m吹くということもよく言ってると思いますし、お天気アプリでも見ることができます。
お天気アプリ見てると下の方にちょっとスクロールしないと風向きや風速が出てこないことがあるので確認してみてください。

もう一つ風が事前にわかる方法として、天気図は最近あまり書かれてなかったり、目にすることも減ってるかもしれませんが…。
等圧線の間隔が狭いと風が吹いてます気圧の数字の高いところから低いところに向かって風が吹きますからね。
狭い等圧線のシマシマを見たら、山に登ったり、吹きっさらしになりそうな場所には行かないという決断をしていただければと思います。
お天気がいい時に行きましょう。

普段もそんな等圧線の状態を見たら、防風のネックウォーマーを準備してみてください。